北朝鮮の核・ミサイル開発とサイバー攻撃を振り返っておきましょう。

【2004年以降、サイバー攻撃開始】

2004年4~6月 韓国の海洋警察庁、議会、原子力研究院など政府機関の235サーバーを含むパーソナルコンピューター(PC)314台がハッキングされる

2006年10月 第1回目の核実験

2007年3月 韓国・国立環境研究院のパスワードが盗まれる

2009年5月 第2回目の核実験

2009年7月 アメリカのホワイトハウス、財務省、韓国の青瓦台(大統領府)など米韓26のウェブサイトが、踏み台と呼ばれる多数のコンピューターを通じたDDoS攻撃を受ける(7.7DDoS攻撃)

2010年7月 韓国の青瓦台、外務省、韓国外換銀行、インターネット検索サービスNAVERがDDoS攻撃を受ける

2011年1月 自由北朝鮮ラジオのウェブサイトがDDoS攻撃を受ける

2011年3月 青瓦台、議会など30の韓国政府機関、金融機関がDDoS攻撃を受ける。中国にサーバーがある違法ゲームを提供するゾンビ(乗っ取られた)PCが関係していた

2011年4月 韓国の農業協同組合がDDoS攻撃を受ける。30万台のゾンビPCが使われる
【金正恩体制になってサイバー攻撃がさらに増える】

2011年12月 金正恩が北朝鮮の最高指導者に

2012年6月 韓国・中央日報がDDoS攻撃を受ける

2013年2月 第3回目の核実験

2013年3月 農協、新韓銀行、済州銀行などの銀行、 YTN、KBS、MBCといった報道機関のコンピューター3万2,000台がシャットダウン(3.20サイバーテロ)

2013年6月 韓国の統一省、民間シンクタンク・世宗研究所などに電子メールを使ったサイバー・スパイ

2014年5~9月 韓国のスマートホン2万台に北朝鮮のマルウェアがインストールされる

2014年8月 平壌でイギリス人科学者が誘拐されるというフィクション番組を企画したイギリスのTV局チャンネル4のネットワークに侵入

2014年11月 米ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント(SPE)にハッキングして電子メール、従業員の個人情報を盗む。北朝鮮は金正恩暗殺を描いたSPEのコメディー映画『ザ・インタビュー』を非難

2014年12月 韓国の原子力発電会社「韓国水力原子力発電会社」の情報システムへのサイバー攻撃計画が発覚

【資金稼ぎのため銀行を狙う】

2015年10月 フィリピンの銀行を狙う

2015年末 ベトナムの銀行を狙う

2016年1月 第4回目の核実験。このあとサイバー攻撃の回数を増加させる

2016年2月 ニューヨーク連邦準備銀行にあるバングラデシュ銀行(中央銀行)の口座から約10億ドルを不正送金しようとする事件が発生。スリランカとフィリピンへ約1億ドルを送金するのに成功

2016年6月 韓国は平壌市内の攻撃サーバー16台を特定

2016年9月 第5回目の核実験
【高騰する仮想通貨を狙う】

2017年4月22日 仮想通貨交換所で4つのウォレットが不正アクセスの対象に

5月 2つの仮想通貨交換所を標的としたスピアフィッシング攻撃(偽の電子メールを特定の個人に送りつけ、個人情報を盗んだりマルウェアを植え付けたりする手口)と不正アクセス相次ぐ

5月12日以降 「WannaCry」と呼ばれるランサムウェア(利用者のシステムを乗っ取り、元通りにしてほしければ身代金を振り込めと要求するマルウェア)がイギリスの国民医療サービス(NHS)など150カ国23万台以上のコンピューターに感染する

6月初旬 仮想通貨サービス・プロバイダーとみられる標的に対し北朝鮮の関与が疑われる活動が増加

7月初旬 個人アカウントへのスピアフィッシング攻撃により仮想通貨交換所を狙う

7月4日 初の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星14号」発射実験

7月28日 「火星14号」発射実験

9月 第6回目の核実験

11月29日 新型ICBM「火星15号」発射実験

12月 ビットコインが終値で1BTC=1万9,343ドルの史上最高値

2018年1月 カナダ・オンタリオ州の道路や公共交通網を管理・運営する州政府機関が北朝鮮のハッキング攻撃を受ける