世の中には正直者と嘘つきがいますが、どうしてそのような個人差があるのかはわかっていません。今回の研究では、機能的磁気共鳴画像法(functional magnetic resonance imaging; fMRI)と呼ばれる脳活動を間接的に測定する方法と、嘘をつく割合を測定する心理学的な課題を使って、正直さ・不正直さの個人差に関係する脳の仕組みを調べました。

その結果、報酬(今回の研究ではお金)を期待する際の「側坐核(そくざかく)」と呼ばれる脳領域の活動が高い人ほど、嘘をつく割合が高いことがわかりました。さらに、側坐核の活動が高い人ほど、嘘をつかずに正直な振る舞いをする際に、「背外側前頭前野(はいがいそくぜんとうぜんや)」と呼ばれる領域の活動が高いこともわかりました。
今回の研究は、側坐核の活動の個人差によって、人間の正直さ・不正直さがある程度決まることを示した、世界的にも初の知見です。


参考:用語解説
側坐核…脳の深部に存在する神経細胞の集団。報酬情報の処理や快感などに重要な領域と考えられている。
背外側前頭前野…脳の前頭葉の前側にある前頭前野の一部。理性的な判断や、行動の制御に重要な領域と考えられている。


正直な人は『お金をやるから嘘をつけ』と、命令されても理性的な判断をおこなうため断りますが、
嘘をつく(不正直な)人は、報酬によって、平気で人を騙したり、裏切ったりすることができるようです。


この成果は人間の「道徳性」を科学的に理解するための、重要な一歩であると考えられます。


この研究がすすみ簡単に判断出来るようになるといいですね。

これで、嘘つきの脳の仕組みはわかったと思います。
ほかにも嘘つきは心の病気にかかっている可能性もあるので注意してください。


嘘をつくことでなる病気と、病気のために嘘をつくようになる場合があるようです。
対応が異なるので、下記の記事を読んで、病院での診察をすすめることも考えておきましょう。

嘘つきは心の病気の症状かも……その心理と特徴
ひどい嘘、頻繁な嘘は、その人の人格のせいではなく、心の病気の症状である可能性があります。一般的に「嘘つき」と思われてしまう行動を取りやすくなる心の病気として、



・反社会性パーソナリティ障害の特徴・症状・治療法
・アルツハイマー型認知症
慢性アルコール依存症
解離性障害
・やめられない仮病の癖…虚偽性障害とは


嘘をつく人は、このような心の病気にかかっている可能性があります。
嘘つきに巻き込まれると、同じように心の病気になる可能性も否定できません。
信頼関係を築くことは、まずできないので、怪しいと思ったら近寄らないことです。