これまで思春期の親子関係における問題といえば
過干渉や放任によるものが多いとされてきました。
しかし近年では「友達のような親子関係」が
子供の自立心を阻む壁になっているという話もよく耳にします。
子供は思春期に
家庭から大きな社会へ出て行くために必要な
「大人のルールや常識」という壁に直面します。
その一番身近な壁が親であり
子供は何度もその壁にぶつかりながら乗り越える方法を学んでいくのです。
しかし、友達親子の場合、親が壁になることがありません。
子供と同じ目線で考え、よほどのことでない限り子供の行動を容認してしまいます。
その結果、幼い価値観のまま生きることを承認されてしまった子供が
我慢や自己実現のための努力を知らない大人になってしまうのは当然だといえるでしょう。
友達親子というと「うちは違う」と思われる親御さんは多いと思いますが
「まだ中学生だから」「そんなに無理をしなくても」「ほどほどでいい」と
子供のチャレンジにブレーキをかけるような対応も同様です。
愛情ゆえの行動が「子供の自立を妨げる」ことにならないよう
第三者の視点を取り入れるなど工夫も必要だと思います。