こんにちは!



昨日は公休日。暖かかったので花見をした方もいたのでは?


私も来週あたり花見に行けたらいいなあと考えております。



さて、今日は



handsome の語源



についてお話しましょう。




先日ふと、以前下のような文章を授業で使ったのを思い出したので紹介しますね。


問題①:以下の二つの文の違いに注意しながら、それぞれ訳してみましょう。
(主節の文の動詞 <be said / seem to> が現在形の場合)
1.
a) Our English teacher is said to be very handsome.


訳:        

                         

b) Our English teacher is said to have been very handsome.


訳:



答:


a) 私たちの英語の先生は、とてもハンサムだと言われている。


b) 私たちの英語の先生は、とてもハンサムだったと言われている。



a)は、私たちの先生が「現在」、とてもハンサムだと言われているのに対して、


b)は、私たちの先生が「過去」にとてもハンサムだったと言われています。


(主節と to不定詞節の時制が異なります)



ところで、なぜハンサム(顔立ちが良い)ということを、


handsome



というのでしょう?


ハンサムという語は日本語にも定着しているので、あまり普段考えたことがないかもしれません。




実はこの両者


hand (手)



~some(し易い)


がくっついた言葉。


handsome という語はもともと、


扱いやすい


という意味の語でした。



~some が 「~し易い」 という意味を持つイメージはあまりないかもしれませんが、例えば、



troublesome 「やっかいな、わずらわしい」



という語も、



trouble + some



に分解でき、



「トラブルを起こし易い」 ⇒ 「やっかいな」



という意味を持っているのです。




では、



a handsome reward



とはどういう意味かご存知でしょうか?



「ハンサム報酬」?ハンサムだけが手に入れられる報酬?



ブー!違います。



この場合の handsome は 「多大な」 という意味を持ち、



a handsome reward 「多大な報酬」



という意味になります。




なぜそのような意味になるのか、というと、少々乱暴ですが、



handsome 「扱いやすい」


ということは、


「しっかりしている」


ということを包含しており、


そこから、


「確立した」「魅力的な」「多くの」


という意味に発展していったのだと考えられます。




handsome を人に使う場合、


「扱いやすい人、ゆえにきちんとした人」


という意味から、


容姿端麗な、魅力的な人



という意味になるのです。





他にも面白い説があります。



顔立ちが良い、いわゆる「ハンサムな」男性は、女性を容易に手で扱う、つまり手のひらご転がすことができる、という意味から、



hand + some


手 + ~し易い



という語が出来た、と言われることもあります。




興味深いのは、日本語でも英語でも「手」というパーツが、異性をもてあそんだり手玉に取るときに使われるということですね。




ところで、冒頭の問題に戻って。。。



誰が「ハンサムな」英語の先生なのかって?



教室内でも異論・反論が飛び交いましたね(笑)。