こんにちは!




三連休まっただなか、というところでしょうか?



今日は天気もよくていいですね!私も家にいるのがもったいないのでカフェでゆっくりお茶をしています。





さて、今回は時制の一致の続きです。



前回は、主節の動詞が過去形になれば、それにしたがってそれに続く(従属する)節の動詞も変化させなくてはいけない、つまり一致させなくてはならない、ということをお話しましたが。



その時制の一致の原則には例外があります。




まず、



① 時間の流れに関係なく、今も昔も不変的に起こる事実のことをあらわす場合には、常に現在形を用いる。



I learned that the earth is round.


「私は、地球が丸いということを習った」



この文では、主節の動詞がlearnedという過去形になっているので、それに続くthat節(従属節)の中の動詞、つまりbe動詞のisもwasにしなくてはならないのでは?というのが前回扱った「時制の一致」の原則です。



しかし、この文では、昔から今も決して変わらない「不変の事実」である、



地球は丸い  the earth is round



ということを言及するので、このときの時制は、つねに現在形のままで表されるのです。







同様に、過去時制に一致を受けずに現在時制のままで表されるパターンには、以下のような場合もあります。




② 昔も今も、繰り返し習慣的に行われている動作やを表す場合、常に現在形を用いる



His wife said that she goes to the gym every Sunday to see her ex-boyfriend.


「彼の妻は、元彼に会うために、毎週日曜日ジムに行っていると言った」



この文では、彼の妻が、「習慣的に今でも」毎週日曜日にジムに行っているということがわかります。



この繰り返し行われている動作・習慣は、時制の一致の影響を受けず、主節の動詞がsaidという過去形になっても、wentという過去形にはならず、goesという現在時制のままなのです。







③ 昔から、そして現在でも変わらない状態や事柄などを表す場合、常に現在形を用いる



His wife said that her ex-boyfriend is French.


「彼の妻は、元彼はフランス人だと言った」



この文では、元彼は現在も変わらない彼の国籍、「フランス人」ということを表しているので、同じく時制の一致を受けず、be動詞もwasではなく、現在時制の is のままです。





このような時制の一致の影響を受けないものに関しては、現在時制だけでなく過去時制の場合もあります。それは、以下のような「歴史上の事実」といったケースです。






④ 歴史上の事実など、誰もが明らかに過去に起こったことであることが明白な場合、常に時制は過去時制が用いられる



We learned that Columbus discovered America in 1492.


「私たちは、コロンブスが1492年にアメリカを発見したと習った」



この場合、「私たちが習った」という時よりも、「コロンブスがアメリカを発見した」という時のほうが明らかに過去に起きたことでしょう。そのため、通常であれば、



~ that Columbus had discovered American in 1492.



というふうに、過去完了形(had + 過去分詞)を使って、learnedという過去形よりも前の過去(大過去)をあ表すでしょう。



しかし、このような「歴史上に残る事実」としての過去の出来事は、主節の動詞からの時制の一致の影響を受けず、つねに過去形で表されるのです。







⑤ 従属節(that節など)の中に、助動詞のmustやshouldが使われる場合、時制の一致は受けず、そのまま。



従属節の中に助動詞のmust や shouldが使われている場合、その中の時制は時制の一致は受けません。というよりも、時制の一致を受けようがありません。


なぜなら、それらの助動詞には、「過去形」という概念が存在しないからです。




I think that he should divorce his wife.


「僕は、彼は奥さんと離婚すべきだと思う」



I thought that he should divorce his wife.


「僕は、彼は奥さんと離婚すべきだと思った」




⑥ 過去を焦点において述べられた「未来」が、今の時点でも「未来」である場合、従属節は時制の一致とは関係なく、未来形を用いる



この場合は少し複雑です。まずは主節が現在形で表された下の例を見てみましょう。



He says that he will divorce his wife.


「彼は、奥さんと別れるつもりだと言う」



さて、この場合、主節の動詞saysが過去形のsaidになった場合、that節の助動詞willは時制の一致を受けるかどうか、という議論です。



答えは、「時制の一致を受ける場合も受けない場合もある」、です。



(a) He said that he would divorce his wife.


「彼は、奥さんと別れるつもりだと言った」 (そして、現在では別れている)



(b) He said that he will divorce his wife.


「彼は、奥さんと別れるつもりだと言った」 (しかし、まだ現在でも別れていない)




(a)の例は、通常の時制の一致を受ける例です。過去時制のsaidに一致するように、従属節のwillという助動詞も、過去形のwouldという形になっています。



しかし、(b)の例では、時制の一致の影響を受けず、従属節の助動詞willはそのまま未来時制の形をとっています。



この場合、過去においても現在においても、「奥さんと別れるつもり」ということは変わらず「未来」のことだということが表されているので、時制はそのままなのです。







いかがでしたか。



いくつか例外のパターンがありましたが、今までのことをまとめると、



時制の一致の影響を受けないのは、「過去」「現在」といった一時的な一時点の動作や状態ではなく、そのような時の流れに関係ない事柄を指す場合



ということができるでしょう。





つまり、



その事柄がその時にしか当てはまらないのか、それともいかなる時にも当てはまるのか



ということを意識することができれば大丈夫でしょう!




次回は、



時制の一致③ 仮定法と時制の一致



という題でお話させていただく予定です!