境内や中庭の木々の新緑が美しい季節となりました。

生命力を感じる庫裏の玄関先の柿の木(写真手前)と柏の

木(写真右奥)。

 

八重梅の若葉が光に透けて美しいです。

 

若葉とともにたくさんの実を付けた、中庭奥の臥龍梅。
 

毎年春に行われる「蓮如上人御影道中」が終わりました。

蓮如上人御影道中とは、福井県あわら市の吉崎で行われる

法要に合わせて、京都の東本願寺から吉崎東別院まで、本

願寺第8世の蓮如上人の影像とともに、徒歩で往復する真

宗大谷派の伝統行事です。

 

道中は、東本願寺における御下向式(4月17日)に始まり、

約140箇所の会所に立ち寄り、御帰山式(5月9日)をもっ

て終了となります。本日、東本願寺の阿弥陀堂において、

蓮如上人御影御帰山式が執行されました。

 

蓮如上人(1415~1499)は、1471(文明3)年、越前吉

崎に教化の拠点を定め、坊舎を建立しました。1475(文

明7)年まで、吉崎別院に滞在、御文により教化を行いま

した。

 

この行事は、蓮如上人が亡くなられた後、北陸での教化の

苦労と徳を偲び、吉崎御坊(吉崎別院)で行われる御忌法

要に、蓮如上人の影像を東本願寺から迎えて勤めたのが始

まりであると伝えられています。

 

それ以来、蓮如上人が歩いたといわれる約240キロもの道

程を、教導(各会所で勤行と法話を行う)1名、供奉人(

道中のお供を行う)7名、宰領(供奉人の中から選ばれた

責任者)1名が中心となり、今年は第351回目の開催でし

た。

 

300年以上もの長い間、伝統的な仏事が途絶えることなく

継続されてきたことに、次世代に教えを相続する強い思い

を感じます。