令和元年にご門徒有縁の皆様のご篤いご懇念により本堂を

改修することができました。その後本堂をご縁の場として

皆様方にご利用いただくことを勧めてきました。

 

着実に「ご縁を結ぶ場」として年忌法要をはじめ,七七日

法要,祥月法要,月命日法要,盆暮れの法要など皆様とと

もに執行してまいりました。感謝しています。

 

今回は忌明け法要についてその儀式を声明(読経の読み方

と作法)について書いてみます。ご縁をいただいた方(法

名 釋精貢)の忌明け法要でどんな読経をしたかを説明しま

す。

 

忌明け法要は住職と副住職の2人で勤め、伽陀、表白からは

じまり、仏説無量寿経(読切り)読経後にしばらく休憩を入

ます。

 

休憩後は、阿弥陀経を読経、その間に参詣者お一人ずつが焼

香をします。その後、参詣者も一緒に正信偈・念仏を唱和し

最後に御文を拝読して忌明け法要のお勤めは終了しました。

 

この読経の流れで観無量寿経を正信偈念仏三淘三首引きに置

き換えています。よく三部経と言われましたが,大経(無量

経)観経(観無量寿経),小経(阿弥陀経)を読経しました

が,教化の充実を図るために正信偈念仏三淘三首を読むよう

になりました。

 

法要の一連の流れの中で、最も重要なのは、参詣者も一緒に

正信偈・念仏を唱和することです。

 

通常使用する真宗大谷派勤行集(赤本)の和讃は六首引きで

掲載されており、忌明け法要では三首引きで読むため、ご参

詣いただく方が「どこを読んだらいいのかわからない」と混

乱されないように、岐阜県大垣教務所から発行されている

「勤行集 五」(正信偈草四句目下・念仏讃・三淘・三首引)

を取り寄せ、配付しました。

 

全員分には足りなかったので、残りは寺族が赤本の読む箇所

に付箋を貼りました。準備しました。

 

大垣教務所から発行されている「勤行集 五」(正信偈

草四句目下・念仏讃・三淘・三首引)

 

六首引きが掲載されている赤本で読む時は念仏や和讃を省略

するために、三首引きだとお経を簡略化していると思われる

方もみえるかもしれませんが、そうではなく、三首引きは正

式な声明作法に則った読み方の一つです。

 

ご理解をいただければ思います。

 

正信偈を唱和する参詣者。堂内には調和のとれた美しい声明

が響きました。本日はご参詣いただきありがとうございまし

た。