樹齢100年を超える境内の3本の八重梅の木。そのうちの1

本が弱っており、先月末、庭師職人がその木の根のために

周囲の砕石を取り除き、土や肥料を施しました。

参道側の部分が半分ほど(写真向かって右側)根腐れを起

こしていましたが、反対側の根は元気なので、その部分で

木を支えています。石柱は倒木防止のためのものです。

 

空に向かって新しい枝葉が何本も伸びており、梅の実もい
くつかついています。元気な姿に安心していました。

 

しかし、心配事が2つあります。

ひとつは木の幹から生えている緑色の苔です。

緑色の苔は、古木には自然と生えるもので、そういうもの
だと思い、長年疑問にも思わず放置していましたが、庭師
職人から「木のためには苔は取った方がよい」と聞き、現
在,除去作業を行っています。

 

木肌を痛めないようにやさしくむしり取ります。

 

だいぶすっきりしました。写真に写っていない部分にまだ
まだたくさん生えているので、今後も根気よく取り除きま
す。

 

もうひとつの心配ごとは、最近木の根元から上に向かって

急に増えだした茶色の固めの苔のようなものです。

(今晩撮影しました)
 
先日、緑色の苔を除去している時に木の幹の下の方にいく
つか見つけて、ついでに取ろうと思いましたが硬くて取れ
ず、ここ最近になってどんどん増えてきました。
 
心配になって調べてみると、どうやらサルノコシカケのよ
うです。サルノコシカケは、木を枯らす腐朽菌という胞子
や菌糸を持っているらしく、その胞子ははじめは幹につい
た傷などから発生することが多いです。
 
やっかいなのは、この菌が幹の外ではなく内部を枯らして
いく菌だということです。菌を除去しなければなりません。
 

100年以上もの間、参詣者や寺族を見守り続け、毎年春に

は美しい花を咲かせてきた八重梅の木。参詣者と寺族がと

もに季節を味わい,冬から春への希望に満ちた時間を共有

してきた八重梅の蘇生は眞養寺の願いでもあります。

 

また,開花時にはその美しさゆえにご遠方から鑑賞に見え

る方もあります。八重梅の保存こそ阿弥陀様と寺族の課題

です。