35日(五七日)の法要を勤めた。夫を亡くし3人の兄弟

に優しく見守られながら,35日までたどり着きました。

母親を思う三人の気持ちが今日もまた本堂で話されまし

た。

(阿弥陀経の読経)

 

(正信偈を唱和するご家族)

 

住職は「女性は35日が忌明けである。とするのは女性蔑

視であり迷信である。」と話しました。なぜ女性だけが

49日(七七日)で仏にならず35日で仏になるのか。

 

「女は業が深いからだ」と言われてきました。「業が深

い」とは,人間が自然界の秩序が崩れたり、災いや不幸

が起こったり、人が死んだりすることを大変恐れていた

からです。

 

特に恐れられたのが「三不浄」(死穢・産穢・血穢)で

人間や生き物が死ぬこと、出産、血を流すことなどは日

常の状態が崩れることだと考えられていたようです。

 

この日常を破壊する三不浄のふたつに女性がかかわって

いたためであるとされます。産穢と血穢です。古来は死

産や乳幼児死亡率が高く,また女性の生理は血穢として

されました。

 

死の穢れは男女共通とされたが産穢と血穢は女性のもの

とされ,女性が男性と対等になるには時間がかかりまし

た。同時に神道では万世一系の天皇家にとって死と血と

産は血脈の途絶として嫌われました。

 

「35日の忌明け」は残された払拭すべき迷信です。住

職は主張します。女性はスカートを捨てズボンに履き

替えて社会に出ようと「虎に翼」は放映されています。

何より日本社会が少子化,生産年齢人口の減少が女性

社会参加を促進しています。

 

仏様も,住職も時代を読み取り,社会の動きに敏感で

あることが必要になってきました。南無阿弥陀仏。