書院からは、先々代の住職が手掛けた中庭がよく見えます。
今はちょうど、樹齢100年くらいのドウダンツツジの花が
見頃で、白い小さな釣鐘型の花が、数え切れないほど咲い
ています。また、6月~7月の開花に向けて、モッコクの新
芽も出てきました。
書院から中庭を眺めた風景。
鈴なりのドウダンツツジの花。
モッコクの新芽。
花が咲くと、甘い香りが風に乗って、庫裏の玄関の辺りま
で漂ってきます。
境内や中庭では、華やかな梅やツツジ、サツキの花が目を
引きますが、よく見ると、至る所に色々な種類の木々や草
花があります。
中庭へ向かう際、少し前には何もなかった地面からオオバ
ギボウシの若芽が伸びて出て来ていることに気づきました。
オオバギボウシの芽。花期は6月~8月で、開花前のつぼみ
が高欄の擬宝珠(ギボシ)の形に似ていることからその名
がつきました。花は薄紫色の漏斗型で、優しい色合いです。
報恩講前にはいつも葉を刈り取りますが、春になるとまた、
このように自然と地面から出てきます。
書院と本堂を繋ぐ、中庭の石橋のたもとのヤマブキには、
花のつぼみがいくつもあります。もうじき色鮮やかな黄色
の花が咲きます。
写真だと草の一本も生えていない庭に見えますが、徐々に
気温が上昇し、何度か春の雨が降った後から、雑草が一気
に顔を出し始めました。
これではせっかくの美しい庭、本堂や書院も台無しです。
これから天候の良い日は、境内の他、中庭でも除草作業で
す。
本堂と書院、地面に生えている苔の緑、様々な木々や草花
の色合いなど、すべてのものの調和が取れていてこそ、美
しい風景、お浄土の世界です。