先日の日曜日、ご門徒の方3名が来寺し、本堂にて報恩講を

勤めました。

 

毎年、この時期にそれぞれのご家庭に住職がお伺いし、ご門

徒の子どもと隣近所のご門徒さんが互いに参り合い、お仏壇

で報恩講を勤めています。

 

24日から25日の大雪で,除雪作業中の住職が転倒し,頭を

強打しました。それを聞いたご門徒さんたちが心配してくだ

さり、「同日に3軒回ってもらうのは負担になるから」と、

急遽本堂に変更となりました。(住職の怪我は後日検査の結

果,異常はなく回復に向かっています。)

 

本堂改修事業ではご門徒の皆さまにご支援をいただきました。

本堂を仏事でご利用いただくご門徒の方が増え、御同朋・御

同行として,寺族は感謝しています。

 

各家々のご家庭の報恩講は、ご門徒のご先祖の年忌とともに

我が宗派の教えで最も重い法要です。各家々の仏壇にて,ご

門徒の家族全員とご親戚が集い執行するのが蓮如上人以前か

ら決まりです。

 

報恩講の起源は親鸞聖人の33回忌法要の執行にあたり宗主3

代目の覚如上人が親鸞の教えに感謝し「報恩講私記」を表し,

我が宗派で最も重い法要が儀式として定着しました。

 

真宗門徒の一年の計は、「報恩講に始まり、報恩講に終わる」

といわれほど重い法要です。

報恩講が真宗寺院にとって、年中行事の中で最も重要な法要

であるように、ご家庭においても最も重要な法要となります。

 

昔は、各ご家庭に報恩講のお勤めでお伺いした際には、親戚

が一堂に会し、宿の家は料理を振舞い、皆でいただきました。

食事をともにすることで、ぬくもりある繋がりが生まれまし

た。


お念仏の教えを生涯を通して人々に説き続けた親鸞聖人と、

そのお念仏の教えから学ばれ、真宗門徒として生まれてきた

喜びと生きている喜びを、その生き方をもって示されたご先

祖へのご恩に感謝し、教えを次世代へと相続するために、報

恩講は、その土地で、その家で生まれ育った家族や親族が、

各ご家庭のお内仏で、一緒に勤めることに意義があります。

 

本堂にて報恩講のお勤めの様子。住職が勤めました。