タイトル長すぎwww
さて、かれこれ4回目となりました『遠心ブレーキとマグネットブレーキ』シリーズ
普段使わない頭をフル稼働しているので、もうそろそろ知恵熱が出てもおかしくはない頃合いかと思われますが・・・一切の変化が見られません(泣)。
今回はタイトル通り、物理の計算式から考える遠心ブレーキとマグネットブレーキに強弱をつける方法についてまとめてみましょう。
今回用いる計算式は前々回⇒続!遠心ブレーキとマグネットブレーキを参照していただければと思います。
では、まずはマグネットブレーキから!
誘導起電力=スプールプレートの厚さ(導体の長さ)×磁束密度×角速度(2πN/60)×回転半径
この計算式の中で、当然ながら回転半径は変更できません。
スプールの回転速度はキャスト毎に一定ではないので除外するとブレーキ力の強弱をつける方法として、スプールプレートの厚さ・磁束密度を変えることが挙げられます。
磁束密度を変化させるには定番のマグネットチューンがありますね。
ネオジムの個数や厚さ、スプールプレートまでの距離で磁束密度を変えることで強弱をつけます。
また、ABUのLT系用にリリースしているヴァリアブルワイズマグ・メタルは単純にネオジムの個数を増やしてブレーキ力強化を狙っているだけなく、導体であるスプールプレート全周に安定してブレーキを効かせることでトラブルを軽減させる目的もあります。
次にスプールプレートの厚さですが、これは導体の面積とも言い変えることができます。
厚さや磁力を受ける面積の増減で誘導起電力も増減することになります。
残念ながら現在は廃番となっていますが、ワイズクラフトで生産していたデュアルモードのスプールプレートは極力サミングをしないように、また広い調整幅が得られるようにと面積UPによるブレーキ力強化を狙っていました。
ただし、スプールプレートを弄ることは非常に難しいので、ネオジムの増減だけで調整しにくくなったときだけにしておくのが良いかと思います。
プレートの厚さとネオジムの厚さを増やしたときはそれぞれが干渉しないか注意が必要です!
では、次に遠心ブレーキです。
遠心ブレーキのブレーキ力は
摩擦力=摩擦係数×質量×回転半径×角速度^2ですから・・・
調整方法としてブレーキシューの摩擦係数と質量を増減させることが一番の近道だと言えます。
摩擦係数は材質に因るところが大きいですが、質量を変化させる方法と組み合わせればブレーキ力も簡単に変化させられます。
軽くするのはカットすればいいですし、重くするならブレーキシューよりシャフト側にブレーキシューと似たものを足せば変化させることができます。(重くする場合はSVS∞は除きます。ウェイトを足すにはブレーキシューそのものを弄る必要が出てきます)
またブレーキ力を変える場合、カットの方法によってブレーキ壁に当たる面積を変えることでブレーキ力を大きく増減させることが可能だということも念頭に置いておくと良いかもしれません。
ただし、シマノ社製リールに搭載された従来型のSVSはブレーキシューに数タイプあるのでコレを使い分けても良いかもしれません。
漠然とリールをイジるよりも、こうして理論立てしたうえでイジったほうが分かりやすく、面白いかと思います。
また、失敗した時も元の状態に立ち返りやすいメリットもあります。
さらに、様々なメーカー純正パーツやサードパーティー製パーツを比較するときにも使える考え方だと思います。
どちらのブレーキにも言えることですが、大幅にブレーキ力を変えないことがちょうどいいセッティングを出す秘訣です。
少しずつ、少しずつ変化させ自分にとってベストバランスを見つけてみてください。
ブレーキについて、突っ込んだ内容は別としてもう書くことはないかと思ってましたが、みんながすぐ弄りたがるアレについて触れてませんでした・・・
というわけで、次回『すぐにアレ弄ってんじゃねぇ!!』ですwww
続く・・・