大腿四頭筋腱炎?膝蓋大腿関節損傷? | スペイン1部でトレーナー10年 千葉 パフォーマンスを上げるにはまず体を楽に使えるようになる事 ケガする選手には同じ原因あり

スペイン1部でトレーナー10年 千葉 パフォーマンスを上げるにはまず体を楽に使えるようになる事 ケガする選手には同じ原因あり

スペインリーグで10年、Jリーグでのトレーナー時に、トップの選手はなにかしらケガを抱えてる選手多いものです
またケガをしない選手というのは、体を楽に動かす術を心得ています。ケガをしない体へ…

こんにちは。


先日行われた、チャンピオンズリーグ準決勝、
2試合共、朝4時から息子達と一緒に見ました、、、


決勝の対戦カードが決まりましたね、、
スペイン紙に載ってましたが、なんと、、


ドルトムントは決勝でレアルマドリーに
"負けた方" 

が得る金額が多いとか、、

ドルトムントがもし決勝で負ければ、、、
ドルトムントからレアルマドリーに移籍した、
ベリンガムの契約時の条項として約42億円を



さらにベストイレブンに選ばれれば
(ほぼ確実)約3億円のボーナスを、
対戦相手のレアルマドリーから受け取ります、、

かつ準優勝としての賞金約25億円が入り、
"負ければ"?

合計約70億円の収入が見込めます、、びっくり

優勝した際の賞金は約33億円との事で、
どっちにしろドルトムントの経営陣は
笑いが止まらない事でしょうね、、



レアルマドリーは、勝ったら余計に
対戦相手に払わなければならない、、

まあ、しかしながら、、、
ヨーロッパチャンピオンになる方が、
それ以上の価値を生み出してくれると
思うので、それに勝るものはないと思いますが、、



本題です!


最近診た選手ですが、この春大学を卒業し、
これから某サッカーチームでプレーしていく
選手ですが、膝に問題を抱えてました。

大学4年の春先頃から、膝のお皿の上辺りが
痛くなり、痛いながらも休まず11月までプレー、、、

4年生の途中で、さすがに痛みで整形外科に行き、、
検査の結果、
大腿四頭筋腱付着部炎との診断。
(膝のお皿の上の腱の炎症)

 




千葉の病院で治療、リハを行いつつ
11月まで痛いながらもプレーを続けてました。

大学での活動が終わり、腱の炎症との事で
1か月程度、なにもせず休んでたにも関わらず、
痛みが変わらない、、??

この頃から、彼の膝を自分が診だしたのですが、
う~ん、、大腿四頭筋腱炎にしてはどうもおかしい、、


そこで東京の名前は聞いた事がある
膝専門の先生に診てもらう事に、、

 

MRIも撮り、診断は以前と同じく、
大腿四頭筋付着部炎、、、

 

というかMRIにて所見がなかったらしく、
それしか病名が付けられなかったようですが、、


最初に彼の膝を診た時、
座って何も負荷なしで、膝が伸ばせない、、

1か月何もせず休んでたのに、
ベッドに腰かけ、膝が伸ばせない、、

その時、これ何かの病気かな??
とも思ったのですが、なにせ東京の
膝専門の先生が診た訳ですから、
それはないだろうと、、、
(MRIも確認したし)


これはボール蹴るどころではなく、
なにはともあれ痛みを減らしながら
まずは、座って自分で膝が伸ばせるように
ならなくては、、と

 

しかしながら、いろいろ触診してると
腱炎とは言われたが、どうもおかしい、、、

 

膝を曲げれば確かに、
お皿の上辺りに圧痛がある、、、が、

 

膝を伸ばすとお皿の上を
押しても圧痛がない、、

 

膝を曲げて、お皿の上辺りに
圧痛があるのは、腱ではなくて
大腿骨のお皿の骨が滑る部分、、、


これ腱炎というより、
軟骨のような感じするけど、、と
その選手に聞くと、、
僕もそんな感じしてるんですよねと、、、


別の信頼してるDrに、
もう一度診て貰った所、MRIにて、
これ膝蓋大腿関節損傷だね、、、
との診断、、、


よく言われることですが、
痛みの原因がちゃんと分かれば、
痛みの半分は解決する、、、

 

その選手のその後のモチベーションや
やるべき事も変わったものです。

 

それから、復帰までの期間を
2ヶ月と設定し、リハへ、、

とにかく、痛みのない動作を探し、
そこからバリエーションを増やしつつ
動ける範囲を広げる、、 

操体法で、痛みが出る動きを改善させて行きましたが、
それ以外は、何か特別な事をした訳ではありません。

当然の如く、軽くジョグするのも
痛みがあるのですが、下肢の負担が少ない走り方、、、
(疲れづらい)を指導しジョグから、、

・骨盤を上下に動かす
・足がもも前の筋肉を使わないでも
 前に振り出される
・重心の真下に着地させるように
・腕は引かせるイメージ
 (背中を使わせる)

 これで膝の負担はかなり減る

グランドレベルのリハまでいき、
足の着地時に、

膝を曲げるのではなく、
"股関節"の曲げ伸ばしを常に意識する。
(ジャンプ着地もそう)

方向転換は、行きたい側の足の
小趾を使い方向転換。
あとはどう、重心を意識できるか、、

と、トレーニングしつつ
こう体を使って、、、と指導しつつ動けるように
させて行きました。
(と同時に、大切な背中を常に刺激させ、、)

なんとか、2か月でチーム練習に合流でき、
公式戦にも復帰、、

と言っても、最初は、座って膝が伸ばせない、、
等、これ本当に復帰できるのか?
という感じではありました、、、

サッカーするにあたり、
違和感はゼロにはなってませんが、
練習、試合とこなせる膝にはなりました。
(軟骨の損傷でゼロになるのは、なかなか、、)

彼を指導してて、改めて、復帰のリハで、
弱った筋肉を戻すのは当然ですが、

動くに際し、使い方を指導する事で、
膝の負担が軽減し、動けるようになっていく、、

例えばですが、、
左への方向転換は、左足の小趾を使い、
かつ自分のおへその真下に着地して、、、と

ただ単にアジリティのトレーニングを行う、
のではなく、そう使わせて違いを感じさせる、、

体にも取り扱い説明書ってのがあって、
そう使った方が、楽に使える方法がある訳です。

もちろん器質的な疾患はそれを処置しなくては
なりませんが、、

ではでは!!