今日はこんな心暖まるお話です。
人に接する態度たるや、こうありたいものですね。
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最近、旅行したときのことです。悪天候のために行き先の空港が使用できず、多くのフライトがキャンセルされたり遅れたりしました。私はフライトをほかの便に変更したあと、ゲートのそばに座って、カウンターの気の毒な航空会社職員を眺めていました。たくさんの乗客が、この悪天候もフライトのキャンセルも、これによって生じる不都合も、何もかもこの職員のせいであるかのように、彼女を攻めます。誰もが、どれほど自分が困るかを彼女に言いつのるのです。彼女の精神状態は、もう限界に近づいていました。
ふと私はあることを思いつきました。私は生来、何か思い立ったらじっとしていられない人間です。立ち上がって、苦情を言う人たちの列に加わりました。自分の番が来るのを我慢強く待ち、やっとカウンターの前にたったとき、彼女はストレスのために額にしわを寄せ、疲れきった顔で私を見上げて、「お待たせいたしました。」と言いました。目には涙が浮かんでいます。
私は彼女に「適当に忙しいふりをしていてください。あなたに一息つかせようと思って列に並んだんです。」と言いました。彼女がなにやら忙しそうにタイプをしている間、私はこんな事を話しました。「この人たちは自分のうっぷんを晴らそうとしているだけだ。今ここでおきている出来事など、ほんの些細な事にすぎない。こんなことで心をすり減らしてはいけませんよ。」こうして、私達は少しの間言葉を交わしました。
彼女がいくらか気力を取り戻したように見えたので、私は「次の乗客に対応しなくちゃね。じゃ、元気をだして。」と言いました。私を見上げた彼女の目にはまたうっすらと涙が光りました。「ありがとうございました。なんてお礼を言っていいか。」
私はにっこりして「それより、あなたがいつか困っている人を見たら、親切にしてあげてください。」と言いました。
ーハリー・タッカーー