今日はこんなお話です。じーんとしました。。
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あるところに、開けられない金庫はないと言われる金庫破りがいた。 男の仕事はすばやく、都会の金持ちや警察に噂される人間だった。 男の名前はジミーバレンタイン。
ある日、ジミーは田舎へ仕事に出かけた。それとなく街の様子を伺 いながら、銀行へ立ち寄ったとき、彼は出てきた女性に目を奪われた。彼女は銀行の経営者の娘だった。その美しさに見せられたが最後、彼は仕事をすっぱり辞めた。
街の靴屋になった彼は、周囲にラルフ・スペンサーと名乗ることにした。1年後、ラルフは彼女と婚約し、前途ある美しいカップルとして羨ましがられた。
結婚が迫ったある日、彼女の銀行に最新式の金庫が届けられた。それを見に集まった人の後ろに、笑みを浮かべた一人の男が立っていた。ジミーを追い、彼を捜し続けた探偵だった。その時事件は起こった。
大人達が金庫の前でナンヤカンヤと話している隙に、少女が金庫の中に閉じこめられてしまったのだ。泣き叫ぶ子供の声が響き、パニックになる母親。
「隣町まで行かないと、カギは開かない」
「その間にこの子は窒息してしまうわ!」
その時、若く美しい婚約者が彼をじっと見つめた。どうにかならないの?その瞬間、彼の心は決まった。彼は彼女の髪につけられていた薔薇のピンと取ると、友人に渡すはずだった七つ道具のアタッシュケースを開けた。
唖然としてる周りを無視して、彼はいつものように金庫に向かい始めた。5分ほどすると、金庫はいとも簡単に開いて、ドアが開いた。
歓喜の声が上がる中、彼はそっと銀行を出た…
その後ろ姿に探偵が声をかけた。
「どちらへ行かれるんです」
「やあ…あなたでしたか。丁度警察へ行こうと思っていたんですよ」
「…何のことを言っているんですか?
末永くお幸せに、ラルフ・スペンサーさん」