今日はこんなお話を紹介します。


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ー何よりの勇気のあかしとなるのは、

敗北しても落胆しないことであるー

ロバート・グリーン・インガソル



昨夜は、8歳の息子が所属するサッカーチームの最後の試合だった。


ゲームの終盤、息子のチームが二対一でリードしていた。

親たちがフィールドを取り囲み、盛んに声援を送る。

残り時間が10秒を霧、ボールは息子のチームメイト、

マイキーの前に転がった。


「キックだ!」


フィールドに響き渡る叫び声に、

マイキーはぐっと足を引き、渾身の力をこめて蹴った。

観衆は総立ちになった。マイキー選手得点!


そのとき、あたりはしんと静まった。

マイキーは見事に点を入れたが、

蹴りこんだのは味方のチームのゴールだったのだ。

試合は同点となって終わった。

しばらくのあいだ物音一つしなかた。


じつはマイキーはダウン症で、

彼にとっては間違ったゴールというものは存在しない。

どんなゴールであろうと、決めた選手はマイキーから喜びの抱擁をもって祝福される。彼は、相手チームが得点したときも、その選手を抱きしめてしまうくらいだった。



やがて沈黙が破られた。

マイキーが満面に喜びを浮かべて、

私の息子をつかまえ、
ぎゅっと抱きしめて叫んだのだ。


「点が入った!ぼくが入れたんだ!やったやった。みんな勝った!みんな勝った!」


私は息子がどう反応するかと息を詰めた。


でも心配する必要はなかった。


私は涙の奥からから見つめていた、


片手を高くかかげて、繰り返し賛美の声をあげる息子を。




「いいぞ、マイキー!すごいぞ、マイキー!」




ほどなく、両チームの全員が

マイキーを取り巻いて一緒に叫び、

マイキーのゴールを祝福した。



その夜遅く、娘にどっちが勝ったのかと聞かれたとき、

私は微笑んでこう答えた。


「同点だったのよ。みんな勝ったの」


-「だれもが奇跡に巡り会う」より-