素敵なラブストーリーを見つけたのでシェアします。
こうありたいものですね。



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1918年11月


愛しい君へ、


神に感謝を!戦争は終わった!
ぼくはひざまずいてる
祈るためというよりも、もうすぐ帰れるから!
きみはまだ僕と結婚してくれるかな?

幼なじみだったね、ぼくたち
いつから愛が芽生えただろうか?
きみは僕の王女エルザ
僕は君のローエングリン

覚えているかい、君の約束?
ぼくたちはまだ13だった
でもあれは10年も前の話・・・・
いまでもなってくれるかな、僕の女王に?




1928年11月


愛しい君へ、


我が家の引き出しを探していたら、
黄色くなった右の詩を見つけた
読んで思った、僕は運がよかったのだと
だってあの詩にきみが「イエス」とうなずいたとき
僕たちはもう一刻も待てずに
月の明けるのも待たずに結婚したね、感謝祭の日。

あれから10年たったけれど、
きのうのことのように思える。
きみはまだあのころのままに美しく、
どんな花にも負けない



1938年11月


愛しい君へ


あれからもう10年?
なのに何ひとつ変わらない
いや、ひとつだけ大事なことが起きたね、
二人が交わした愛が実って
あきらめかけていた宝をさずかった
後継ぎという名の宝
息子を産んでくれてありがとう



1948年11月


愛しい君へ


ああ、もどかしいよ
うまく言い表せないこの僕
君の愛がどんなに大切か
君のキスも君の抱擁も、
きみは君自身を惜しみなく注いでくれる
ぼくにも、息子にも・・・・
きみがしてくれたことに
報いるすべはない



1958年11月


愛しいきみへ


また10年が過ぎた。
もう40年になるのかな
二人で歩んだこの人生は
愛と涙のこの人生は

君はいつでも僕の横で
ときには後ろで―― 僕をこづいて!
すべてを一緒に見てきた。
どんな成功に恵まれても
それはみんなきみのおかげだ




1968年11月


愛しい君へ


もう終わりは目の前
本当なら金婚式だった・・・・
ああ、毎日君が恋しい
二人で築いた人生だった
きみはこの世を去り、ぼくは残ったけれど、
またきみに手紙を書けるのはうれしい。
二人の愛と誓いをつづろう
二人一緒だったあのころのように

「死が二人を分かつまで」なんてごめんだ
だって、死さえ割けないんだ
ぼくたちにあった愛は、いや、いまもある愛は!
おお、いとしの君よ、永遠に。




1978年11月


読者のみなさま


読んでこられたのは、
父が母にあてて書いた詩です。
父の死後、まず、一箇所に
そしてまた、もう一箇所に。

一束は母のチェストで見つけました。
リボンでしっかりくくられてました。
最後の一通は骨壷の下でした。
わずかに涙の跡がにじんでました。

結婚記念日は毎年祝ってました。
感謝祭の日でしたから、

本当の日より遅くなっても早まっても
その日に決まって祝いました。
その日が一番ふさわしいと
父はいつも言っていました。
伴侶に恵まれた感謝を捧げるのだからと

そしていま、読者のみなさまに
私はこうして読んでいただきました
父の残したささやかな詩
強い絆で結ばれたラブストーリーを


-こころのチキンスープ12巻より抜粋-

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