みなさん、こんにちは音譜

ふと気づくと今年に入ってから全くブログを更新していな~いがーんあせる

 

まぁ、ざっくり言うと、例によって、今年に入ってからも、

ベルソムラとかエビリファイの講演会をして来ました!

そして3月には東洋心身医学会で発表して来ました…

ご報告はいろいろあるんですが、最近の話題を少しDASH!

 

まぁ、遅すぎるとは思うものの、やっと3月21日付で

厚生労働省医薬・生活衛生局安全対策課から

催眠鎮静薬、抗不安薬、および抗てんかん薬(つまりベンゾジアゼピン系薬剤)

について「使用上の注意」が改定されましたね。(←リンクあり)

 

内容はざっと以下のようなものです。

 

1)ベンゾジアゼピン系の薬剤は、承認用量の範囲内でも

 連用によって薬物依存が生じることがあるので、

 漫然とした長期間の投与は避けること。

 継続投与する場合は、治療上の必要性を検討すること。

 

2)ベンゾジアゼピン系薬剤により、刺激興奮、錯乱等が

 あらわれる可能性があるので、十分観察すること。

 

もちろん薬剤の急激な中止により、離脱症状があらわれることもあります。

これが薬剤だから徐々にやめましょうという話ですが、

依存性も身体への有害性もベンゾジアゼピン系の薬剤は大麻より強いのです。

さっさとやめるのに越したことはありません。

 

さらにPMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)からも、

同日付で、ベンゾジアゼピン系薬剤への注意喚起が提示されています。

PMDAからの医薬品適正使用のお願い(←リンクあり)

 

日本は世界でも類を見ないほどのベンゾ大国と言われています。

 

精神科医に限らず、内科医も他の科の医師も、

患者さんが「眠れない」と言えば、すぐにマイスリーやレンドルミンを

出してくれますよね。中にはご丁寧にデパスと一緒に処方する医師もいて、

毎晩これらを内服していたら、だんだん耐性が出来て来て、

もう効いていないのにやめられないという状態になるわけです。

 

「内科でマイスリーとレンドルミンとデパスを眠前に出され、

最初はすごく眠れたのに眠れなくなって来たのでなんとかしてください」

などと言う人がいますが、内心、処方医に毒づきたくなります。 ( ̄へ  ̄ 凸

自分がした処方でもないのに、後始末はこちらに回ってきます。

 

やめたくてもやめられない依存性の強い薬をなぜ出してしまうのでしょうか?

それはキレがいいからなのです。

最初だけはやたらと効くから、患者さんもついつい連用するのです。

 

まきメンタルクリニック(←リンクあり)では、こちらから

ベンゾジアゼピン系の薬剤を処方することはまずありません。

症状が改善して、やめる時にやめやすいお薬を

必要最小限度しか処方しないというのが信条です。 :*:・( ̄∀ ̄)・:*:

 

そういえば以前、他院でメイラックスを毎日処方されて内服していた方が

医療相談に来て、「メイラックスをやめたいから」と転院して来たことがあります。

当院では、断薬希望の方には最初に「覚醒剤をやめるくらいの覚悟で来てください」

と伝えます。人にもよりますが、自力で断薬するのはかなり困難です。

 

覚悟をして減薬を始めたはずなのに、すぐに電話再診攻撃が始まりました。

しんどいのはわかるのですが、診察が終わった後に電話再診を希望して、

20分も30分も延々と「しんどくて・・・。こんなしんどいのに仕事が出来ない。

みんなは僕のしんどさをわかっていない。休職しなくていいだろうか」

などと無限ループのように話されても、何もしようがありません。

電話再診というのは、そもそも緊急避難的なものであり、

診察が終わっているからいくらでも話していいというものでもありません。

最初は聞いていた私も回数が重なると、「う~ん・・・」となります。

そして不思議なことに、いつもなぜか奥さんがまず電話して来るのです。

何度も「ご本人に電話してもらいたいのですが」とお伝えしてもです。

 

それでもなんとかしんどい時期を乗り越え、もうメイラックスが不要になった頃、

診察を予約日直前にドタキャンして終わりました。

ドタキャンの電話も奥さんでした。チーン・・・。 ( ̄ー ̄;

 

結構私の時間を電話再診で取られましたが、何十分話しても、

電話再診料は数百円(深夜だと高くなりますが)ですから、

度重なる電話再診には正直閉口でしたが、

挙句にドタキャンで終了か・・・と思うとやってられない!って感じですが、

ベンゾジアゼピン系薬物依存以前に何か人として問題がある気もしますね汗

 

とにかくデパス(薬剤名:エチゾラム)やメイラックスなどのベンゾジアゼピン系薬剤を

「安全だから毎日飲みなさい」などと公言する医師は、あまり信用できないです。

ある薬剤が効果がなくなったら、同じような効能の別のベンゾジアゼピン系薬剤を

上乗せするだけなので、余計に悪いです。

そういう医師は、減薬はできないと思って間違いないですね。

 

薬は身体にとってはどんな薬も異物なのです。

出来る限り少ない薬剤が望ましいに決まっています。

 

次はまぁ気が向いたらモラルハラスメントの記事を書きたいと思います。

いつですかねえ~。 :*:・( ̄∀ ̄)・:*:

 

Written By まきメンタルクリニック 院長 西崎真紀

 

では今日は久々にキリンジのエイリアンズを贈ります音譜

今テレビCMに使われていますが、ボーカルの堀込弟は脱退しましたあせる