みなさん、こんにちは音譜

珍しくお盆はしっかり働きましたむふっ。 

ある患者さんから「先生もやっと人並みに働く気になったんだはてなマーク」とか言われている私ですが…

本当に完全予約制にして、1人1人に時間を取ると、必然的に診れる人数は少ないし、かなり疲れますうっ。

だから私の場合、きちんとした医療を提供しようと思うと、これが限界なんですよね汗

何時間も待たせて5分も診ないという医療なら儲かるのでしょうが、うちは採算ギリギリがーんあせる

赤字にならないだけでも有難いくらいですうるうる。


今年のお盆休みは少しずらして8月22日と23日です。

録画の撮りだめしているばかりで、全然観ていないドラマだとか映画だとかを少し観たいと思いますが、

依頼されている講演会の資料も少し手を加えたいから、そんなにのんびりはできません。


先日珍しく、録画したまま長い間放置していた荻上直子監督、もたいまさこ主演の映画

トイレット 」(←リンクあり)を観てみました。

「かもめ食堂」「めがね」の荻上直子監督が、フィンランドで「かもめ食堂」を撮影中、

フィンランド人のスタッフが日本のトイレに感動したことから着想したという構想5年の映画です。


日本人は本当にきめ細かい、いわゆるかゆいところに手が届くようなサービスをしますね。

昔NHKの「プロジェクトX」でウォシュレット開発までの過程を見たことがありますが、

最近のトイレはさらに進化して、手をかざせば蓋が自動的に開き、用が済むとまた閉じるし、

便座の横にボタンがついていて、ウォシュレットの操作が容易にできます。


まきメンタルクリニック (←リンクあり)では、患者さんとスタッフにとってトイレが絶対必要と考え、

待ち時間もほとんどないクリニックですが、院内にトイレを作りました。これにはかなり出費がかさみました。

当然ビル内に綺麗なトイレがあるわけだし、さすがにウォシュレットまでつける予算なんてなかったですが。

5階にあるクリニックなんて内科なのにクリニックにトイレがない!

内科だけど尿検査とかしないんでしょうか?

まぁ、尿検査するしないに関わらず、トイレという空間が必要だと思って作ったわけですが、

綺麗に使ってくれればいいんですが、中には汚す人もいて、なんだかなぁと思う時も・・・。


話は元に戻り、映画「トイレット」では、日本人出演者はもたいまさこただ一人。

映画の主人公、というか語り手みたいな役は、形式上、アメリカ人で、
企業付実験室勤務のロボットプラモデルオタク、レイということになってます。

映画はレイのママ(日本人)のお葬式のシーンから始まります。パパはどこにも出て来ません。

レイに残されたのは、そう大きいとは言えない家と、ママが「センセー」と呼んでいた猫、

ピアノの才能に恵まれながら、引きこもりになった兄・モーリーと勝ち気で生意気な妹・リサ、

そしてママが日本から呼び寄せた、全く英語が話せないママのママである「ばーちゃん」(もたいまさこ)。

自分のアパートが火事になったことから、彼らと同居することになったレイは、

ばーちゃんが、毎朝トイレから出て来る度に必ず深いため息をつくことが気になって仕方ありません。


モーリーに聞いてもリサに聞いても、彼らはそんなことには無関心で、

ママの死後、ばーちゃんが何も食べずに部屋に閉じこもっていることの方を心配します。

本当に自分とばーちゃんは血がつながっているのだろうか?という疑問まで持ち始めるレイ。

モーリーもリサもそんな疑問は失礼だろうと一蹴しますが、ばーちゃんのものだと思われる

トイレの中のブラシについた髪の毛と、自分の毛髪でDNA検査をすることを決意。

一方モーリーはママの遺したミシンを見つけて、縫い物をしようとしますが、動かないミシンに困惑し、

ばーちゃんにミシンをみてもらいます。ミシンを動くようにしてくれたばーちゃんに感動したモーリーは、

引きこもりの状態から抜け出そうと、言葉の通じないばーちゃんにお金を貸してくれと頼みこみます。

ばーちゃんは、言葉ではなく心でモーリーの気持ちを理解して、お金を出してくれます。

そして縫い上げたモノは、なんとロングスカート。

モーリーはロングスカートを履くと心が落ち着き、見事な指裁きでピアノを弾き始めます。


リサはリサでばーちゃんが珍しくリビングで見ているテレビ番組(エアギター)を見て、

エアギターのDVDを借りてきて、一緒にばーちゃんと観ているうちに、

エアギターの大会に出たいと思うようになり、モーリーに相談し、ばーちゃんからお金を貸してもらいます。

モーリーもまた、ピアノコンテストに出場することを決意します。

ばーちゃんも、この孫たちにギョウザを作ったりして、次第に絆は深まっていきますが、

レイだけは、自分の生活をみんなにかき乱されていると感じていました。


しかしそんな中でもトイレから出てきたばーちゃんのためいきが気になり、同僚のインド人に相談。

インド人から「これだからアメリカ人は嫌なんだ!いつも世界の真ん中にいるつもりでいる。

他の国の文化を理解しないんだ!」と言われつつもウォシュレットのことを聞きだし驚いてしまいます。


そうこうしているうちにレイに驚きの事実が。

そしてバラバラだった兄弟が、ばーちゃんの存在によって次第に「家族」になっていきます。

そんな時にばーちゃんが病で倒れ入院、見舞に行ったモーリーは、やっとの思いでプラモデルを諦め、

ばーちゃんのためにウォシュレットを取り付ける決意をしたことをばーちゃんに伝えます。

もちろん言葉は通じないのでパンフレットを見せて・・・。

静かに穏やかに微笑むばーちゃん。


モーリーのピアノコンテスト当日、お手製のロングスカートにざわつく会場でパニックになるモーリー。

ばーちゃんは病院から車椅子で応援しに来ており、モーリーを励ますために立ち上がり、

「モーリー!」とだけ叫びます。映画の中で、もたいまさこが言葉を発するのは、なんとここだけ。


もたいまさこという女優さんのすごさを感じると同時に、こういう映画を撮れる荻上直子に拍手。

荻上直子の「かもめ食堂」を観て、改めてもたいまさこという女優さんの存在感を感じたわけですが、

普段はもたいまさこと言えば「Always 3丁目の夕日」のタバコ屋のばあさんみたいなイメージ。

でも荻上直子監督が描く作品の中のもたいまさこは、本当に不思議で稀有な存在感。


それにしても荻上直子の映画では必ず料理が美味しそうだし、

「トイレット」では、笑えるくらいどれもが3000ドル。(DNA検査費用、ウォシュレット、欲しいプラモデルなど)

メチャクチャ払えないほど高くはないけれど、やっぱりすんなり出すにはかなりの高額。

3000ドル(約30万円弱)を何に使うのかに悩むレイ、自分の中で3000ドルの価値が問われます。


なんだか心がホッとする映画でした。

「みんな、ホントウの自分で、おやんなさい」というメッセージのあるこの映画。

スカートが履きたければ、履けばいいし、プラモデルに没頭したければオタクだっていいじゃない。

一瞬の恋をして、冷めてしまって、もっと情熱を注げるエアギターに挑戦するのもあり。

どれが本当の自分なのか、見失っているかもしれない私たちに、優しい料理みたいな映画です。


夏、もう終わってほしい? ブログネタ:夏、もう終わってほしい? 参加中

私は終わって欲しい 派!


正直早く終わって欲しいですよね、夏と言うより、この暑さうるうる。

夏なんだから暑くて仕方ないとは言え、梅田なんてアスファルトの照り返しやビルビル群。のガラスの反射、

エアコンの室外機の熱風などで、気温は絶対毎日40℃超えてると思うし…


最近、自分の体感温度にすら、疑問を抱き始めましたよがーん汗

だって、夜、今日はちょっと涼しいかなはてなマークなんて思っても28℃!

十分暑い熱帯夜なのに、昼間が暑すぎて涼しく感じるし、エアコンは苦手だし泣

こんな暑さが続いてほしい人なんて、いるんでしょうかはてなマーク


お盆休み最後の日という人も多いでしょう。あと数時間、有意義に使えるといいですねきゃっ

では今日は映画「トイレット」の予告編を紹介して終わります音譜


夏、もう終わってほしい?
  • 終わって欲しい
  • 終わらないで欲しい

気になる投票結果は!?