むちむち | 宇則齋志林

宇則齋志林

トリの優雅な日常

おはようございます。

国際オリンピック委員会メンバーのゲオルク・フリードリヒ・ヘンデルこと、トリです(主に水上の競技が専門です)。

 

最近、こういうニュースがあった。

 

テニス世界ランキング3位の大坂なおみさんが、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の女性蔑視発言について、

「あのような発言をする人は、もっと知識を深める必要があると思う。あの発言はとても無知に感じる」

とコメントしたという。

 

森会長の当該発言については、世界中から非難が集まり、フランスメディアは「(森氏は)大ポカを繰り返すことで知られている」と報じた。

 

政治家はタヌキで、腹の底が読めないとよく言われるが、こんなに分かりやすい人は珍しい。

「女性が多いと、会議の時間がかかってしょうがない」

というのは、完全に本音だろう。

 

しかし、現代はそういうことを言ってはならない時代であり、その点大坂さんの指摘は正しいと思う。

ただし、大坂さんは「ジェンダー論や差別についての知識を深めるべきだ」と思って発言しているのだろうが、そんなめんどくさいことを80も過ぎたおっさんに求めるのは酷というものだろう。

 

発言の是非や、森氏の辞任問題など、ややこしいことは全てどこかに棚上げし、ここで大坂なおみさんに言いたいのは、あなたももう少し知識を深めるべきだ、ということである。

 

大坂さんは「テニス選手で、そういう専門家ではないから」と、いったんコメントを差し控えたのに、翌日また聞かれて、「森はアホだ」と答えた。

今後、こういう時に真面目に答えていると、いつか困った事態になるということを知っていただきたいものである。

今回は森さんだったから良いようなものの、次はもっとややこしい、微妙な問題について意見を求められるかもしれない。

 

そういうとき、本当に的確な答えができるという保証はない。

しかし、マスコミは常に大坂なおみをつけ狙い、何かにつけて意見を求めて来るだろう。

大体、こういう政治的な問題について、23歳の女子に何が分るというのか。

 

じゃあ、そこら辺の短大にでも行って、キャンパスを歩いている女の子に取材すればいい。

そうしないくせに、忙しい大坂なおみを捕まえて、専門外のことを尋ねるというのは、その発言に影響力があると思っているからだろう。

 

現在そういう、たぶんなおみさんにとっては「めちゃうざい」状況になってきているということである。

だから、大坂なおみさんに言いたい。

「あんたが、知識を深めないと、いつか発言を取りざたされて、ひどい目に遭いますよ」

 

マスコミは、常に新たな被害者を探しているのである。

森氏が軽々しく辞任しなかったのは、そういう構造を熟知しているからだと思う。

彼は女性論(ウーマンリブ、ジェンダー論)についての知識はなかったが、そこら辺の知識や経験は有り余るほど持っていた。

 

大坂なおみさんには、今後つまらないコメントはやめて、テニスに全集中していただきたいものである。

※JOCの森会長。