無理を重ねる | 宇則齋志林

宇則齋志林

トリの優雅な日常

最近、無理矢理思い出作りに持ち込もうとしている。
しかし、考えてみると、無理なく楽しく美しく、みたいなことを目指すこと自体が無理な気がしてきた。
筋トレの回数を増やすように、徐々に小さな無理を重ねるのが良さそうだ。
ということで、筋トレのようなことをしてみようと思う。
ちなみに、矛盾するようだが、体操などの健康効果は、無理しない程度を守れない人には現れないことになっている。
食養で有名な枕沢茂一先生(仮名)や整体の蒲口秋哉先生(仮名)は五十代くらいで亡くなっているし、日本人に毒殺されたという伝説をもつ拳法家の霍元甲も、太極拳の名手孫緑堂も、気功訓練のやり過ぎで命を縮めた。
トリの通っている鎮珍統一合気道(仮名)の宗主・絖平籐一先生(仮名)は、高齢になってもお元気だったが、酒の飲み過ぎで寿命を縮めた。
このように無理を重ねることで、命は確実に目減りする。
そして、ここからが大事なところだが、我々は命を削ることで生きているのだ。
削らないままの鰹節に意味がないように、贅沢に削って旨いだしを取るのが、則ち思い出作りになるのである。
トリは一見昼寝しているかのようなスタイルの瞑想の中から、そのような真理をつかみだして来たのである。
目が覚めると、うまい具合におやつの時間である。
※面壁九年だるま大師の頂像(ちんぞう)。