大阪市内の喫茶店で読書していたとき、隣に女性がいて、その人はコーヒーカップと水を前に、本を読むでも携帯電話をいじるでもなく、さりとて誰かを待っているという雰囲気でもなく、ただ一人つくねんと座っていた。
最近、そういう完璧な閑人を見たことがなかったから、若干興味をひかれ、うっかり話しかけそうになって思いとどまった。
せっかく閑人しているのだから、話しかけては台無しだ。
とは言え、もし日々話し相手もなく、寂しい思いをしているとしたら、ちょっとお話を伺うのも悪くないかもしれない。
そういう妄想が出てきたが、結局話しかけることも話しかけられることもなかった。
しばらくして、彼女が先に店を出、その後しばらくしてぼくもでた。
少しお店をひやかしてから電車に乗ると、何と斜向かいに、さっきの人が座っていた。
偶然であり、思いがけないことであった。その人は目をつぶっていたので、無論話しかけはしなかったが、巡り合せにひとりで驚いていた。
ちなみに、件の女性は、年の頃80以上で、俗に言うおばあさんである。上の写真のような人を想像された方は、残念でした。あなたはきっと、このブログのニューカマーでしょうね。古い読者は、この落ちにとっくに気づいていたことと思います。
へい、ご退屈さまで。
