白坂です、

 

効率的市場仮説 わかりやすく

結論から言うと、
効率的市場仮説というのは、


株式投資において、
市場平均以上の利益を
上げることは出来ない、という仮説です。


まず、
効率的というのは、


資源が上手く用いられていて、
あらゆる機会が活用され尽くしている


状態のことを言います。

株式投資における資源というのは、
情報です。

つまり、

株式投資において有益な情報は
上手く用いられているので、
市場平均以上の利益をもたらすような
機会は活用され尽くされている

というのが
効率的市場仮説という考え方であり、
だから、


株式投資において、
市場平均以上の利益を
上げることは出来ない


という結論になります。

では、
市場平均というのどれくらいでしょうか?
現時点では、約3.6%です。

つまり、

年:3.6%ずつの複利で資産を
増やし続けることは可能でも、
それ以上の利率で資産を増やすことは出来ない
というのが『効率的市場仮説』ということになります。

年:3.6%の根拠は簡単で、
世界経済の成長率です。

つまり、

世界が年:3.6%経済成長するのであれば、
世界経済全体に分散投資すれば、
当然、年:3.6%は企業価値が上がる。
つまり、株式価値が上がる。

だから、
何も考えずに、世界経済に分散投資をしたのと
同じ意味を持つ投資信託を買えば、
後は何もせずとも年:3.6%ずつは資産が増えていく。
銀行預金よりは100倍以上、賢い。

だから、
市場平均で資産を増やしていくのは簡単。

ただ、
もし『効率的市場仮説』が
完全に正しいと仮定するならば、
株式投資で市場平均の収益を上げるのは簡単でも、


平均以上は不可能


ということになります。

では、
『効率的市場仮説』は、正しいのでしょうか?
それとも正しくないのでしょうか?

分かりやすさとは極論なので、
まずは、極論、

「100%、完全完璧に正しいのか?」から
考えてみたいと思います。もちろん、


100%ではない。


理由は簡単です。
市場の中には平均以上で収益を
上げている人たちが沢山いるからです。

市場は『効率的市場仮説』ほど
効率的ではない。
つまり合理的ではない。


不合理な株価が実在している


ということです。
最も分かりやすいのは「バブル」。

・価値よりも遥かに・遥かに高い価格が付く
 → バブル発生

・価値よりも遥かに・遥かに低い価格まで急落する
 → バブル崩壊


『効率的市場仮説』は、
市場は合理的であり、
「価値=価格」が正確だということなので、
もし『効率的市場仮説』が完璧ならバブルは発生しません。

バブルの発生、そして、バブル崩壊そのものが
市場は理論が定義するほど合理的ではなく、
不合理であるという証拠。つまり、


人間は感情の生き物である


ということ、です。

欲望と恐怖という感情が
不合理に株価を大きく
上げたり・下げたりする。

だから、
『効率的市場仮説』は、
100%、完全・完璧に正しい理論ではない。

ゆえに、
株式投資で市場平均以上に
利益を上げることは可能で、
また実際に上げている人たちは沢山いる。

では、
全く逆で、『効率的市場仮説』は、
100%、完全完璧に間違っている
デタラメな考え方なのでしょうか?

もちろん、
こちらの考えも、NOです。


もし
デタラメであれば、5年以上の
長期で見た場合、「企業価値=時価総額」で
均衡しているということは確認できない。

5年以上、10年以上、15年以上、、、でも
市場は全く当てにならず、株価の変動は
いつ・いかなる時も不合理なランダムだったら
どんな人にとっても株式投資は50:50のギャンブルのまま。

実際はそうではなく、
市場が合理的だからこそ、
価値あるものが時間をかけてでも、
ちゃんと価格でも正確に評価される。

だから、
企業経営者は、安心して企業価値向上に
専念すれば良いのであって、投資家も
安心して短期の株価変動を気にすることなく、
長期保有できる。

だから、
『効率的市場仮説』は、
100%、正しい完璧な理論でもなければ、
逆に、完全に間違っているデタラメな理論でもない。

では、
『効率的市場仮説』は
どの程度は正しくて、
どの程度は正しくないのか?

あくまで
5年以上の長期投資ということを前提にするならば、
『効率的市場仮説』は、


99.9%、正しい


100%ではないにしても、
99.9%は正しい。
つまり、


99.9%の投資家は、
市場平均以上の成績を出すことは出来ない


理由は簡単で
株式投資というのは、素人の世界ではないから。
プロの世界であり、超一流の世界だから。

・ウォーレンバフェットが
 その公開情報を本当に見落としていると思うか?

・ウォール街の投資銀行が
 その公開情報を本当に見落としていると思うか?

・GPIF(年金法人)が
 その公開情報を本当に見落としていると思うか?

何より、


・AI(人工知能)が、その公開情報を
 本当に見通していると思うか?


99,9%、見落としているはずがない。
当然、把握している。理解している。
理解した上で、妥当な企業価値を算出している。
そして、その結果が、株価に織り込まれている。

だから、
『効率的市場仮説』は、基本的に正しい。
99.9%、正しい。つまり、


市場は99.9%の場合、正しい


この現実を知らないから、
株式投資を甘く見る。
そして、基準が低くなる。

素人が
・平均的な熱心さで情報収集をし、
・平均的な努力で企業分析をし、
・平均的な多数決の原理で意思決定をした上で、


なぜか自分だけは平均以上の結果を出せるという
幻想の中で生きている


あり得ないです。
全ての基準が平均的だったら、
得られる結果も平均以上には絶対になりません。

日本の株式市場に限定しても、
時価総額という資産価値が700兆円。
たった1日で平均3兆円もの
お金が流通している市場。

素人の世界のはずがない。
プロの世界であり、超一流の世界。

・情報の見落しは、基本、ない。

・自分が一生懸命に発見したと錯覚している
 事実は、株式市場では常識。

・自分が懸命に分析した結果が合理的であれば・あるほど
 株価には当然に織り込まれている


株式投資を甘く見ているから、
情報源も甘くなる。

素人同士で情報交換をした結果、
市場に逆らって「逆張り」をしてみたり、
証券口座を開設したばかりなのに、
「信用取引」をやってみたり、する。

決算書を読めない素人が
「逆張り」をしたり
「信用取引」をしたりするのは、


運転免許証を持っていないドライバーが
F1でドリフト走行に挑戦するようなもの


勇気ではない。
無謀です。

『効率的市場仮説』は、基本、正しい。
5年以上の長期投資であれば、99.9%、正しい。
だから、

99.9%の投資家は、
市場平均以上の収益を上げられない

大前提です。
であれば、
選択肢は2つしかない。

A:
市場平均で素直に満足するか?

それとも、

B:
至難の道だと承知で、
それでも市場平均以上の10倍・100倍、、、に
挑戦するか?


実は、
素直に市場平均で満足する、、、は、
相当に合理的な選択。なぜなら、
少ない努力で年3.6%の複利が期待できるから。

仮に1,000万円を運用した場合、
・銀行預金だと、ほぼ1000万円のまま。

年3.6%複利であれば、
・ 5年運用:1,193万円(+ 193万円)
・10年運用:1,424万円(+ 424万円)
・15年運用:1,699万円(+ 699万円)
・20年運用:2,028万円(+1,028万円)

つまり、
仮に45歳の人が市場平均:年3.6%で
複利運用をした場合、20年後の
65歳の時点では資産を2倍以上にすることが出来ている。

ヨーロッパ人やアメリカ人が、
日本の高齢者よりも、かなり裕福なのは、
単純に、これだけの理由。

だから、
『効率的市場仮説』が99.9%、正しいと
素直に受け入れてしまって、敢えて、
市場平均で十分に満足する、、、というのは
実はかなり賢い選択。

一方、

B:
至難の道だと承知で、
それでも市場平均以上の10倍・100倍、、、に
挑戦するか?

は、正直、厳しい。
修羅の道と言っても良い。
繰り返しになりますが、

・ウォーレンバフェットが
 その公開情報を本当に見落としていると思うか?

・ウォール街の投資銀行が
 その公開情報を本当に見落としていると思うか?

・GPIF(年金法人)が
 その公開情報を本当に見落としていると思うか?

何より、


・AI(人工知能)が、その公開情報を
 本当に見通していると思うか?


まず、見落としがない。
その中で、平均以上の結果を出すというのは、
それこそ、想像の10倍・100倍、、、難しい。
不可能ではないにしても、ほぼ不可能に近い。

それでも、
敢えて挑戦するとしたら
勝機はどこにあるのか?

公開情報には見落しがない。
つまり、公開情報は知っていて当たり前。
理解できて当然。それは、自動車の運転前に
自動車学校を卒業しているというくらいの前提。

前提は前提。
当たり前は当たり前。
だから、ソコでは勝負はつかない。
勝負が付くのは、


公開情報【以外】の情報


もちろん、
ココでいう公開情報【以外】の情報というのは、
インサイダー情報のことではない。

本当だったら明日正式発表される情報を、
コネのような裏口で秘密裏に入手して、
市場を出し抜いて取引をする、、、というような
違法なことを意味しているわけでは当然に【ない】。

その
公開情報【以外】ではない。
そうではなく、


自分だけが腑に落とせている情報


で勝負する、
ということ。
つまり、


自分の【経験】


公開情報は、どこまで言っても、
文字や数字での情報。
だから、ある程度、抽象的なことしか理解できない。

たとえば、
医療業界で1度も働いたことがない人には、
薬1つ・1つの細かな差の区別が付かない。

しかし、
医療業界で1度でも働いたことがある人は、
少なくても、働いたことがない人に比べて、
10倍・100倍、細かな微差の区別が付けられる。

だから、
そもそも、

・医療業界は、統計で言われているほど、
 今後も伸びるのか・どうか?

・もし仮に統計通りに伸びるとして、
 今後5年後・10年後・15年後、、、
 どの企業が業界1位になっているのか?

を、
言葉や数字を超えて


肌実感で分かる


・生産者としての【経験】
または、
・消費者としての【経験】
もしくは、
・生産者・消費者の両者としての【経験】


人は、全ての人が違う【経験】を
持っているがゆえに、
その人の【経験】で勝負した時にこそ、


市場平均を大きく超えられる


だから、
どんな時も、最も当てになるのは
自分の【経験】。

ネット情報を広く・浅く、懸命にかき集めたとしても、
せいぜい、雄弁な評論家になるのが関の山。

日本人は分析は得意。
評論も得意。
非難・批判は超一流。

にも関わらず、
ヨーロッパ人やアメリカ人よりも、
高齢者に豊かさ感覚がないのは、


実際に「お金」を投じられる人は少ないから


分析や評論は、言葉や数字に詳しくなれば
誰にでも出来る。しかし、実際にお金を
投じることは出来ない。なぜなら、実際に
お金を投じられるのは、


圧倒的な「経験量」に基づいた【確信】が必要だから


まだ来ていない5年後・10年後・15年後の
未来に対して、

・「イケる!」
・「必ずイケる!!」
・「絶対にイケる!!!」

という【確信】を持つには、
それこそ、5年・10年・15年、、、で
積み上げ続けてきた圧倒的な「経験量」が要る。

99.9%の場合、
自分自身の確信で勝負するのではなく、
他者の意見で判断しようとする。
なぜか多数決の原理で判断しようとする。


みんなの意見に自分も従いながら、
なぜか、自分はみんなよりも
優れた結果を得ることを期待してしまう


市場平均と同じ結果でいいなら簡単。
『効率的市場仮説』を素直に受け入れればいい。


株式投資において、
市場平均以上の収益を得ることは出来ない


という結論を
素直に受け入れてしまえばいい。
しかも、実は、かなり賢い選択でもある。

もし、
『効率的市場仮説』を却下できるとしたら、
超一流としての基礎・基礎は当然に
しっかりと押さえた上で、それプラスαで


自分自身に固有の圧倒的「経験量」に基づく
【確信】で勝負した時、だけ。


その場合、
はっきり言って、市場平均など眼中になくなる。
それこそ、10倍・100倍、、、と、


桁違いの成功を目指すことが出来ています

 

効率的市場仮説 わかりやすく

今回は以上です。
本日も文章をお読みくださり感謝しています。
いつも本当にありがとうございます。

白坂慎太郎

 

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