7月6日午前、経団連会館にて開催されました四国新幹線整備促進に向けた東京決起大会に出席いたしました。塩崎恭久厚生労働大臣、山本有二農林水産大臣、山本公一環境大臣、村上誠一郎衆議院議員、山本順三参議院議員始め多くの四国・中国地区の国会議員、四国四県の知事、県会市会の議員、四国経済連合会など経済団体の方々が、関係者の皆様が大勢、東京に結集なさいました。本大会におきまして、国土交通副大臣として一言ご挨拶させていただきました。

 

 

新幹線は、整備計画5路線のうち、未完成の北海道新幹線、北陸新幹線、九州新幹線の西九州ルートの確実な整備に目処を立てることが最優先課題であります。他方で、この一年間、奥羽・羽越新幹線、山陰新幹線の整備について、基本計画から整備計画への格上げを求める要請・陳情を何度か頂戴いたしました。

 

四国における新幹線も、昭和48年に決定された基本計画におきまして、大阪市を起点とし、徳島市付近、高松市付近、松山市付近を経過して、大分市に至る四国新幹線と、岡山市を起点とし、高知市に至る四国横断新幹線が定められております。

 

1964年(昭和39年)、東京オリンピックの年に東京から新大阪間が開業して以来、53年の間、新幹線はそのネットワークを拡大しながら、我が国経済や国民生活を支えてきました。私は上京する時、よく西明石駅を利用します。西明石駅始発6時ののぞみ100号に乗りますと、8時53分には東京駅に着きます。飛行機よりも便利であります。最近では長野・金沢間、新青森・新函館・北斗間が開業されています。輸送人員・観光客数も好調であり、新幹線の力はたいへん大きいものです。

 

四国新幹線につきましても、地域の皆様や国会議員の先生方で精力的に議論をいただいております。国土交通省においても、平成29年度予算で2.8億円を計上し、基本計画路線を含む我が国における今後の幹線鉄道ネットワーク等のあり方を検討する調査を行う予定であり、しっかりと取り組んでまいります。本調査におきましては、主要都市間の輸送密度、時間距離等の実状、沿線地域の取組みの現状の基礎的データの収集・整理を行います。

 

加えて、財源の確保、新幹線予算をどう増やすことが出来るのか、というのは政治家として逃げられない課題です。平成29年度の鉄道局関連予算は992億円、そのうち新幹線整備予算は755億円に過ぎません。公共事業費全体に占める割合はわずか1.8%です。また、JRの収支採算性、並行在来線の経営分離といった様々な論点もございます。

 

余談になりますが、歴史上、本四架橋の第一歩となったのは、明治22年5月、今から128年前に、大久保甚之丞香川県会議員が、さぬき鉄道の丸亀・多度津・琴平線の開通式におきまして、「塩飽諸島を橋台として、架橋連絡せしめれば、常に風波の憂なく南来北行の東奔西走の瞬時を費やさず、その国利民福、これより大なるはなし。」と発言したのが最初であると記述されております。現在の児島・坂出ルートについて、技術力のない当時におきましても堂々とお話をされたと聞いております。109年後、見事に明石海峡大橋の開通が実現いたしました。

 

いずれにしましても、本日の東京決起大会を契機といたしまして、四国における高速鉄道ネットワークのあり方に関する議論が深まり、将来、今日が記念すべき良き日であったと思い出せることを祈念しております。

  

なお、6日の午後、四国ブロックの両院議員の先生方8名(山本順三参議院議員、山口俊一衆議院議員、福山守衆議院議員、瀬戸隆一衆議院議員、磯崎仁彦参議院議員、三宅伸吾参議院議員、井原巧参議院議員、中西哲参議院議員)、四県四知事、千葉昭四国経済連合会会長が四国新幹線の要望のため副大臣室を訪問してくださいました。