3月18日午前、阪神電鉄本線鳴尾駅で開催された「阪神電鉄本線鳴尾駅付近の高架切替記念式典」に出席し、国土交通副大臣として一言御祝いの御挨拶を申し上げました。

 

 連続立体交差事業は、①多額の事業費を要する、②長い事業施工期間を要する、③地域の方を中心として鉄道会社、行政など多くの関係者の強い意欲と強力がないと事業が成立しない、という特徴があります。本事業も、高架化総延長1.87km、総事業費297億円、事業施工期間16年の大事業です。

 

 連続立体事業の歴史は、遡ること昭和6年、1931年に、当時の鉄道省(現在のJR)が、灘駅―鷹取駅間の11.2kmを高架化したのが全国初の連続立体交差事業です。また、複々線化は昭和13年が最初です。86年も前から連続立体交差事業を完成させたことになります。

 

 阪神電鉄も、踏切除却なしの地下化や高架化は、昭和の一桁時代に行っておられますが、踏切除却を伴う連続立体交差事業の最初の区間は、淀川駅―福島駅間でした。1961年、昭和36年です。前述のとおり、連続立体交差事業はたいへんな困難を伴うものですが、56年経過した現在、阪神電鉄では高架化率が90%、残踏切数が20ヶ所と進捗してまいりました。これは全国的に見ても相当な進捗水準であるとうかがっております。

 

 改めて、地元の皆様方、地方選出の先生方、井戸知事、今村西宮市長はじめ歴代の市長の皆様、阪神電鉄の藤原社長はじめ関わってこられたすべての皆様に深く敬意を表します。

 

 本事業の完成によりまして、交通渋滞が解消され、9ヶ所の道路が整備されることになります。鉄道で分断されていた市街地が南北でつながります。また、高架下の空間は、地域の交流の場や、福祉施設等として活用することが期待されているとうかがいました。

 

 ストック効果、生産効果の発揮により、西宮市、阪神電鉄の更なる発展が期待されます。