1月18日午前、阪神港を視察させていただきました。

 

まず、神戸港ポートアイランドのPC18コンテナターミナルを訪問いたしまして、管理棟内にて、同コンテナターミナルの運営事業者である上組の佐伯専務、長谷・港湾事業本部長から事業の概要説明をいただきました。

 

上組は、従来の港湾運送事業者としての業務にとどまらず、コンテナターミナルを単独で運営する事業者として、国内外の海運業界の動向に目配りをしつつ、海外の港湾についても事業展開を検討されているということでした。積極的な事業展開を通じて神戸港の発展をけん引しようとする姿勢は、大変たのもしく感じられました。

 

 

PC18コンテナターミナル管理棟で概要説明を受ける

 

その後、国土交通省の港湾業務艇「洲浪」に乗船し、神戸港から大阪港へ向かい、船上より両港を視察いたしました。今回の視察には、国土交通省から津田・大臣官房技術参事官(港湾局担当)、田所・近畿地方整備局副局長、稲田・同港湾空港部長、小野・神戸港湾事務所長、國松・大阪港湾・空港整備事務所長に、神戸市から吉井・みなと総局長に同行いただき、行程中、両港の概況についてご説明いただきました。

 

上組の佐伯専務、長谷・港湾事業本部長(右列)、行政の皆様とで意見交換

 

 

高さ50メートルのガントリークレーン内にて操作状況を視察

 

神戸港は、大阪港と共に「阪神港」として国際コンテナ戦略港湾に位置付けられており、2015年のコンテナ取扱貨物量は493万TEU(20フィートコンテナ)、阪神淡路大震災以降、最高値を達成しております。また、コンテナターミナル以外では、外航クルーズ船の受入拠点、穀物の輸入拠点、中古自動車の輸出拠点等の多種多様な機能を有しております。

 

 神戸港の周辺には、神戸製鋼所、川崎重工業神戸工場、三菱重工業神戸造船所を始めとする製造業、エネルギーなどの企業が多数立地し、活発に事業を展開されています。
 

 また、コンテナ取扱貨物量の増大や船舶の大型化に対応するため、着実に港湾施設の機能強化を図ってきたことや、たとえば一体的なポートセールス活動の実施や西日本諸港における国際フィーダー航路の寄港便数の増加など阪神港としての一体運営による効果・メリットが出現しつつあることが、神戸港の発展に寄与していると理解いたしました。
 

 「百聞は一見に如かず」と言いますが、今回の視察で学んだ内容を生かして、今後とも阪神港の更なる発展、港湾行政の推進に貢献してまいりたいと思います。

 

 そして最後に決して忘れてはならないことがあります。22年前、震災により神戸港はじめ県内各地の港湾施設は約1兆円に及ぶ大きな被害を受けました。あらためて岸壁の耐震強化、液状化対策の大切さを痛感しました。

 

神戸港PC18コンテナターミナルで記念撮影
左から小野所長、稲田部長、私、長谷本部長、田所副局長、津田技術参事官