1月17日午後、神戸市の下水道施設を視察させていただきました。
まず、東灘処理場におきまして、神戸市の下水道の概況、消化ガスや汚泥の有効利用、汚水管渠老朽化対策などについてご説明をいただきました。
東灘処理場では、下水処理後の汚泥を消化タンクの中でメタン発酵させ、汚泥を減量化させるとともに、発生するバイオガスを自動車燃料や都市ガス供給用などとして活用しております。また、消化汚泥からリンを回収し、肥料として販売しております。
全国でも先進的な事例とのことですが、単発の実証実験で終わらせず、事業化に向けて関係者が協力して研究を継続されている点が素晴らしいと思います。担当者の「下水道は宝の山です。」というご説明がたいへん印象的でした。
その後、中突堤ポンプ場において下水道浸水被害軽減総合事業についてご説明をいただきました。
神戸市の市街地は、元々低地である上に、都市化に伴い雨水流出量が増大し、台風や豪雨による浸水被害が発生しやすくなっております。このため、三宮南地区では、高潮による浸水被害を防ぐための防潮堤を整備するとともに、雨水をポンプで強制的に排除するためのポンプ場などの排水施設を整備されているとのことでした。
中突堤ポンプ場は、ホテルオークラ神戸のすぐ北側に立地しております。普段は目立たない施設ですが、浸水に強い安全なまちづくりを支えるたいへん重要な施設であります。
今回の視察には、国土交通省水管理・国土保全局の加藤・下水道事業課長、黒川・防災課長、池田・近畿地方整備局長にご同行いただきました。
神戸市におかれましては、引き続き積極的に低炭素・循環型のまちづくり、安全安心のまちづくりに取り組んでいただきたいと思いますし、私も神戸市のこうした先進的な取組みが全国に普及するよう取り組んでまいります。