16日、参議院外交防衛委員会の一行で、神奈川県は大和市、綾瀬市及び海老名市にまたがる海上自衛隊厚木航空基地と、同基地に隣接し、主に自衛隊や米軍の航空機の整備等を行っている日本飛行機株式会社を視察しました。

 厚木航空基地では、同基地の組織・編成や我が国周辺海域の警戒監視・情報収集任務等について説明を伺った後、これまで我が国周辺の監視飛行やソマリア沖アデン湾での海賊対処行動等で活躍し、今後も活躍が期待される固定翼哨戒機P-3C(米国ロッキード社のライセンス生産)と先月から部隊配備が開始されたばかりの純国産の最新鋭の固定翼哨戒機P-1を視察しました。

 哨戒機である両機は、潜水艦の捜索以外にも気象等の調査や大規模被災地域の救助支援等の業務も想定されており、P-1はP-3Cに比べて、進出速度や飛行高度が約1.3倍に向上するとともに、静粛化や低排出ガス等の環境性も配慮されています。また、外国製品は基幹技術がブラックボックス化され、隠されている場合がよくあるのですが、純国産のP-1については、日本がすべての技術を把握して運用することができるといった利点もあります。

 日本飛行機株式会社では、同社がこれまで実施してきた自衛隊や在日米軍等の航空機に対する整備事業について説明を受けるとともに、実際の海上自衛隊のP-3Cや在日米軍のF/A-18等の整備現場も視察しました。同社はこれまで14,000機以上の航空機整備を行ってきており、高品質な整備事業を維持するため、工具や清掃用の布の数についてまで数時間毎に確認が行われるなど、管理が徹底されていました。

 こうした見えない努力が航空機の安全を支えていることに改めて感銘を受けました。