昨日、足を運んだのは能登
取材ではありません
舞台「まつとおね」が演劇界で有名な「能登演劇堂」で今日まで上演されているのです
早速、中能登の七尾市にある
「能登演劇堂」に行ってきました
半年前に、吉岡里帆さん、蓮佛美沙子さん、2人芝居であるこの舞台の記者発表の司会をさせていただいたご縁があるからです
お芝居は本当に素晴らしかった
感動しました。泣いている人もいました
能登の殿様である前田利家の妻「まつ」(吉岡里帆)、天下を取った豊臣秀吉の妻「おね」(蓮佛美沙子)
2人は、夫たちが出世する前からの友人で、戦国の世で夫たちが亡くなってからも、交流を続けていました
その2人が時代時代の節目で行った出演者2人だけの会話劇です
終盤になって見えてきたものがありました
私には、この2人が
ウクライナのゼレンスキーと
ロシアのプーチンに見えてきたのです
秀吉の家臣として、尽力してきた利家。やがて家康にあらがらえず、まつは、人質となって江戸へ
家族も亡くしてしまうまつは、ひたすら平和を願う
一方、天下人の妻、おねは、権力に対する執着心というものがあり、
豊臣家の支配をどう続ければ良いかと言うことを考え続けている
心を鬼にして…
2人の演技は、静かなる中に
燃え上がるものがあって
会話劇なのに、どんどん引き込まれていきました
そして、大島ミチルさんの音楽が、2人のお芝居をこれでもかと言う位支え盛り上げる
素晴らしかった
能登復興を願っての舞台ですが
地元出身の近藤由紀子プロデューサーがこの舞台を企画したのは、2年前です
左から、近藤プロデューサー
吉岡さん、私、蓮佛さんです
その後に、能登地震が発生し、2つの戦争が節目を迎えようとしています
舞台に時代が追いついてきたと言えばいいでしょうか
しかも、吉岡さんはTBS「御上先生」で重要な役を演じ
蓮佛さんは、NHK「バニラな毎日」で主演を務めている中での舞台
テレビドラマで重要な役をになっているお二人が能登に来てくれると言う
能登のみなさんにとって、素敵なプレゼントになりました
終演後に、お二人の楽屋を尋ねた時に、そんなお話をさせていただいたら
吉岡さんは、舞台直前まで「御上先生」の撮影が続いていて
2人芝居の膨大なセリフが頭に入らず、精神的にきつかったとつくづく話してくれました
たしかに!
「是枝先生」につづいて途切れなく「まつ」は厳しすぎる!
さて、お芝居はクライマックス
私はここで、この劇場にやってきた意味を知るのです
噂には聞いていましたが
能登演劇堂はステージのうしろの扉を全開すると、そのまま能登の大自然が背景となるのです
圧巻でした!
渋谷にあるシアターコクーンの搬入口扉が開くのとは、訳が違いました
これはここに来て体験した人しかわからない!
この地に、惚れ込んだ俳優の仲代達矢さんの発案によって生まれた能登演劇堂
この劇場で、仲代さんさん率いる無名塾は数々のお芝居をやってきましたが、例えばこれ見てください
映画のワンシーンではありません
これが能登演劇堂
このお芝居
「無名塾 肝っ玉おっ母と子供たち」
は、5月30日~6月22日まで
ここで上演されます!
舞台上の扉を開くと
この大自然が、舞台となるのです
「マクベス」では、ここから馬に乗って舞台上に登場したそうです
これ舞台なんですよ!
有名な「森が動く」と言うシーンも、扉を開けての演出
舞台上に木を生やさなくても、森がそこにあるのですから
見たかったなあ
昨日、もう一つ、嬉しいことがありました
10年以上前この地を訪れたときに、私はホテル加賀屋に宿泊し
そこで萩乃さんと言う中居さんに大変お世話になり、それから、年賀状等で交流を続けていました
能登地震でも大変苦労された方
思い切って電話してみました
すると
「私も今日観に行くんですよ」
なんですと!
こんな偶然ってあるでしょうか
嬉しかったー!
ホテル加賀屋は、能登地震で大きな被害を受けて、現在 休館中
早く再開できるといいですね
観劇と出会い
能登まで来て本当によかった!