夜中に駅から帰ってくる途中

高齢者の男性とすれ違いました


冬の寒い夜中に、薄いパジャマ1枚でとぼとぼ歩いていました



私はそのまま家と急いでいたのですが

やはりどうしても気になってしまい、踵を返して、おじいさんのところに戻って声をかけました


「どうしたんですか?」

「いや、別にね」

「寒くありませんか」

「寒いよ」

「お宅はどちらですか」

「そこだよ」

「送りましょうか?」

「なんで、いいよ、歩いてるだけなんだから」


近所で見慣れないいおじいさんでした

なんとなく、焦点が定まらないような感じでいたので

もしかして認知症なのかもしれないと思い

私は何とかその方の自宅に連れて行こうとしましたが、ご本人がこのままで良いと言うので

無理に連れて行くわけにはいかない

私も帰宅しました


しかし、どうしても、気になってしまったのです


と言うのは、今から5年ほど前のこと



夏の夜に、徘徊している認知症らしきおばあさんと出会って、その方のお宅を探すのに、とても苦労した経験があるからです


その方の言う通りに自宅へ案内するんですが、言う所言う所、自宅ではなく30分以上経ってしまったのです


おばあさんのカバンの中を見せていただくと徘徊したときのための連絡先が入っていて認知症と判明


かなり遠くから1日歩いてきたことがわかったので、息子さんと電話連絡をして、タクシーに乗せてあげることができたのでした


なので、今回もそのままにして良いのか、とても気になってしまったのです


帰宅してすぐに妻に話をしました


すると


「それ警察に電話したほうがいいわよ」


妻の返事を聞いて、そうすればいいのかと地元の警察に電話


「すぐに、近くの交番に連絡をして、その方を保護します」と言ってくださったので安心したのでした


ところが、30分ぐらいして

交番から連絡がありました


「該当する高齢者を見つけることができませんでした」


それならば仕方ありません

もしかしたら本当に近所の自宅に帰宅したのかもしれないのです


一方で、交番の方の丁寧な対応にも感謝したのでした


それから、数日後

今度は、お昼に

そのおじいさんと、また、ばったりで会ってしまったのです


近所の人だったんですね

正直、ほっとしました

とても暖かそうなジャンバーを着ていたので、安心しました



しっかりとした足どりで散歩の風情であったので、声をかけませんでした…


そうしたご老人にどれだけ関わればいいのか


配慮と余計なお世話


なかなか難しいですね


妻、茅原ますみのブログ