大ヒットを続けている「ゴジラ− 1.0」

そのモノクロ版(白黒上映版)の公開が金曜日から始まっているのをご存知ですか?


「ゴジラ− 1.0/C」

(ゴジラ・マイナスワン・マイナスカラー)と読みます



早速、見に行ったのですが

ほんと面白かった


その迫力を堪能してきました


新たな魅力が加わった「ゴジラ− 1.0」の楽しみ方として納得


そもそも、この動きの発端は

「シン・ゴジラ」の庵野秀明総監督だと思われます


去年の秋、「ゴジラ➖1.0」の公開を前に、その盛り上げ企画として、山崎貴監督が自分の好きな過去のゴジラ作品4作品を選んで、ファンと一緒に見てトークショーをやろうと言うイベントがありました


私も何回か司会を務めました


山崎さんが、4本のうちの1本に

「シン・ゴジラ」選び、庵野さんと対談することになったのですが

そこで、庵野さんが

「どうせやるならモノクロ版で上映したい」

と提案したと聞いています


そして、出来上がったのが

モノクロ版の

「シン・ゴジラ・オルソ」です

私も見たのですが

大変な迫力で、超面白かったんです

確か3つの劇場で3日間ぐらいしか公開されなかった貴重な作品


その時のトークショーで

庵野さんが山崎さんに対して


「終戦直後なんだから、むしろ➖1.0の方がモノクロ版に向いてるよね」


と発言していました


もしかしたら、この辺がきっかけとなって、マイナスカラーは作られたのかもしれません


そもそも30本作られているゴジラのうち、モノクロ版は

「ゴジラ」

そして、「ゴジラの逆襲」

この2本だけです

モノクロだから、初代ゴジラは迫力があると、ファンの間でもずいぶん言われてきました


「ゴジラ-1.0 」は、初代ゴジラのさらに前の時代設定ですから、モノクロ上映にふさわしいといえます


私、今回で「ゴジラ− 1.0 」

7回目の鑑賞です(笑)


やっぱり、オルソと同じで

白黒化すると凄みが増しますよね


本来、この作品のあるべき姿に戻って見せていただいたという感銘も受けました


これは私の個人的な感想なのですが

モノクロ化するときに、もしかすると少し画質を落としてるのかなと、広いカットになったときに

そんなことを感じました


初代ゴジラの質感に少しだけ近づけているのかなと聞いてみたんですが、関係者によると

「画質は落としていないけど、デジタル映像をフィルムの質感に近づける効果を加えている」

そうなんです。間違ってなかった

いろいろ考えられているんですね


本当にモノクロ化によってまたまた、新たな面白さ魅力を感じました


一つは

ゴジラの恐怖感が増した


もう一つは

役者さんの表情の

インパクトが強くなった


これはモノクロになって、目の白黒がはっきりして輝きが増したからかもしれません


いくつもの芝居が印象に残りました


特に、神木隆之介さんの

なんとしてもゴジラを倒すと言う芝居がより強く感じられました


「生きて抗え」と言うコピーは名文句だと思います



「この困難を、皆で協力して生きて乗り越えよう」と言うこの映画のメッセージを改めて受け取りました

良い作品だと思います


カラー版との違いはもう一つ

エンドクレジットに

【In memory of 阿部秀司】

(阿部秀司さんを偲んで)

と入っていたことです

思わず手を合わせてしまいました


去年11月、本編公開直後に

この映画のプロデューサーの阿部秀司さんがお亡くなりになっているのです



「3丁目の夕日」の頃から私もお世話になっていて、お仕事ご一緒させていただきました


映画を心から愛している方でした


この映画の完成時のときには、もう末期がんで、車椅子に乗っていらっしゃいました


最後に− 1.0の大ヒットをしっかりと確認してから旅立ったということで、何とか間に合ってよかったとそんな思いがいたします


ご冥福をお祈りします