おはようございます
3月11日金曜日
東日本大震災から11年
あの日も…金曜日でした
そして私はすぐに津波の現場へと入りました
その11年後
奇跡のように美しい
今朝の南三陸 の朝日です
本当は海ってこんなに美しいんです
宿泊先のホテル観洋からの眺めです
露天風呂からはさらに美しく
気持ちの良い朝日を望むことができました
パノラマ撮影
11年前のあの日
南三陸 の海は、こんなふうになってしまいました
当然この海辺のホテル観洋も大きな被害を受けましたが、私たちがこの地にたどり着いたときには、すべての客室を避難所として住民のみなさんに開放していました
自家発電でホテル内は電気も暖房もありました
壊滅的なダメージを受けた南三陸 の住民の皆さんの心と身体を守る場所となっていました
防災対策庁舎も、今は整備されていますが、最初に見た時がこちらです
さらに私たち取材班が最初に見た津波の被害がこちら
仙台駅から車でわずか20分のところ
ここは海ではありません
海岸線はこの先4キロのところにありました
東松島では列車が流され
石巻も沿岸部は壊滅状態
岩手県の三陸鉄道は橋脚が崩壊し
気仙沼では巨大な貨物船が陸に上がっていました
震災2日目に現地に入った私たちはぼう然と立ち尽くすしかない状況でした
その中石巻で見つけた車に書かれたメッセージはいまだに忘れられません
「明けない夜はない」
絶望の中で被災地の皆さんは耐え忍んで前に進もうとしていました
そして新しいまちづくりに努力しつづけています
この体験をどのように伝えていくのか、ここが大きなテーマです
明日12日土曜
早朝5時30分から
「フジテレビ批評」と言う情報番組に出演します
テーマは震災を知らない子供たちに東日本大震災はどう伝えるか
私が行っている[津波授業]を取材して頂きました
津波から命を守る原動力は
「恐怖心」だと考えています
わかっているのですが
TSUNAMIの授業は難しい
私たち大人は、何をしなければいけないのか?
明日と来週2週にわたってお送りします
関東地区の方ぜひぜひチェックよろしくお願いします
震災【後】11年と言いますが
今は、南海トラフ地震、首都直下地震の【前】だと言うことを忘れてはいけません
今年になって、南海トラフ巨大地震の40年以内の発生確率は
「90%程度」に引き上げられました
今の子供たちが40代50代と言う働き盛りで家族を守らなければいけない時に確実に巨大地震が起きているのです
しかも40年【後】に起きるのではなく40年【以内】に起きるのです
東北地区の備えは本当に整ってきていると感じます
先日トンガの火山噴火で全国の太平洋側に津波注意報が出されましたが、ここ南三陸 では避難の呼びかけは行われなかったと昨日聞きました
なぜならば
・防潮堤ができていて
・かさ上げ道路もあり
・海辺の土地が10mかさ上げされて
・そこには誰も住んでいなくて
・そして危険地区の皆さんは高台に移り住んで新たな住宅地を作っているからです
南三陸ではそれほど高くない津波に対する対策は十分なのです
そう考えていたら、東北地区だけに防潮堤を作って、何か備えができているような思いに至ってはいけないと気づきます
首都直下は関東
南海トラフは静岡から四国にかけて
これらの地域に、一体どれほどの対策がとられているのでしょうか?
だとすれば、この3月11日と言う日、せめて今日は、震災のことをみんなで考えましょう
観洋の客室の窓からは本当に美しい海を望むことができます
これから、仙台放送のスタッフと大川小学校に向かいます
今日の中継のテーマも
「伝える」です