仙台市宮城野区の岡田小学校

「津波授業」を実施しました

 

 

 

 

ここは仙台市の中で津波の被害にあった現存する唯一の小学校です

 

私は東日本大震災発災3日目に、この小学校訪れ、それから11年間

交流を続けています

 

 

子供を傷つけないために、東北では津波の映像を子供に見せないと言う配慮を特にしています

 

その結果、被災地のお子さんほど津波のことを知らないのではないかと言う懸念がありました

 

 

 

震災を後世に伝えるとためには

アグレッシブな津波授業をやる意義があるのではないかと

授業内容を全て自分で構成して

岡田小でやらせて頂くことになったのです  




小学校5年生、6年生一限ずつ授業を受け持ちました

 

この地域のお子さんたちは、自宅が全半壊したご家庭が多いのですが、当時お腹の中にいたり赤ちゃんだった子供たちは何も覚えていません

 

そこで

岡田地区の震災3日目の取材映像を動画で見てもらいました




 

子供たちは、地元の被害に皆一様に驚いていました

 

東京の中学校で津波授業をしたときには、学校の許可をもらって

かなり激しい津波の映像を見て貰いました

 

津波から逃げ遅れないないための原動力は

「恐怖心」

だと考えるからです




 

「津波は怖いもの」と

東京の中学生には強いインパクトを与えることができましたが

ここ仙台は被災地です

 

小学校側と話し合った結果、津波の映像は、やはり見せないと言う結論に至りました

 

授業は子供たちとトークをする形で進めましたが、驚いたのは

ほとんどの子供たちが津波の怖さをよく理解していると言う事

 

被災の困難を経験している地域、ご家庭で暮らすということはそういうことなのかと言う気づきがありました

 

津波の事実をどこまで、どう伝えていくのがいいのか?

 

海と共存していく街で、子供たちに「海は怖いもの」とだけを教えることは良いことなのか

 

先生たちがとても苦労しながら授業を組み立てているということもよくわかりました

 

 

 

 

 

授業の目的はもう一つありました

 

「避難所で小学生は何ができるか」

 

熊本地震の際、小学生たちが子供ボランティアとして避難所で働いている姿を、みんなに見てもらって、意見を述べてもらいました

 

自宅がめちゃめちゃに壊れているのに避難所で人のために働いている小学生にとても刺激を受けているようでした  

 

 

実は

子供たちこそ、避難所を元気にするパワーを、困難に直面して沈んでいる大人たちを元気にするパワーを持っているんですよ、と言うことを伝えて、45分の授業のまとめとしました

 

今回、初めて被災地での津波授業を行なって改めて感じた事は

やはり、被災三県以外、特に関東から四国にかけての南海トラフ地震の地区の子どもたちにこそ、こうした授業をしなければならないということでした

 

この授業の模様は情報番組

「フジテレビ批評」が取材してくれました

 

震災の日の翌日

312日(土)朝530から

関東ローカルでお送りします

 

岡田小学校の皆さんは、ほんとに

いい子ばかりでした

 

 

 

岡田祥6年1組の皆さん

 

 

岡田小5年1組の皆さん

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