先ほどまで志村けんさんの追悼番組を見てました

 

改めて本当に面白い

ドリフの皆さんもゲストの皆さんとの息ぴったりで、病室で自分の声の大きさを気にしながら笑っていました

 

子供の頃、団地に住んでいたのですが、月曜日に学校に行くと

8時だよ全員集合見てただろ

とよく言われました

「信輔んちは家族の声がでかいから、笑い声でいっしょの番組見てるなってわかるんだよ」

いい時代でした()

 

今日は免疫力が上がりました

志村けんさん 

これまで本当にありがとうございました

 

そして、志村けんさんに続いて今朝、衝撃的な訃報が入ってきました。

 

あまり大きなニュースにはなっていませんが、

名作、感動作を作り続けてきた映画監督の佐々部清監督が急逝されたのです

 

佐々部清監督(ウーマンライフより)

 

大ショックでした

まだ62歳です。

信じられませんでした

 

生前親しくさせていただいていて、

新作映画やドラマを撮られると必ず連絡をくださり

私も必ず感想を返していました

 

映画作りが何よりも好きな方でした

 

代表作は、長編デビュー作の

「陽はまた昇る

 

そして、2005年第28回日本アカデミー賞、最優秀作品賞と最優秀主演男優賞を受賞した「半落ち」

 

そして、どうしても映画化したいと強い信念のもと作り上げた

「八重子のハミング」 

これを入れなければ、佐々部さんに叱られてしまいます。

 

自らプロデューサーを買ってでて

出資者に頭を下げて、家を抵当に入れて、数千万円の制作費を自分で集めた作品です

 

また、予算の少ないご当地映画の監督を頼まれることも多く

ほとんど手弁当で仕事を引き受け、素敵な作品を何本も作り上げてきました

 

さらに、石原裕次郎主演の伝説の映画「黒部の太陽」を舞台化(!)すると言う大変なチャレンジも行いました。

 

 

2008年上演
 

 

大阪の劇場でしか上演しなかったので、足を運んで観に行ったときには本当に喜んでくださいました

 

 

監督と2人で飲む際には、完成した映画に資金面をはじめどれだけ苦労したか、

どれだけ宣伝担当者と喧嘩したか

今の映画宣伝システムに関しての不平不満を真剣に、かつ、とても楽しそうに話すのです

 

助監督人生が18年と本当に長く、降旗康男監督、崔洋一監督、杉田成道監督、和泉聖治監督、など有名監督の下でたくさんの作品を作ってこられました。

 

「私は業界で1番使える助監督だったので、助監督時代は作品を掛け持ちするなど売れっ子だったんですよ」と、めちゃくちゃ大変だった助監督の頃の話をうれしそうに自慢してました。

 

佐々部監督はほんとに映画作りが好きなんだなと

いつも大きな愛を感じていました。

 

今回も新作映画のロケハンで下関へ行き、前日の夜も元気にスタッフと食事をしたそうです

 

しかし翌日ホテルで倒れているところを発見されたのです

 

心疾患と言うことなので、おそらく佐々部監督も自分が亡くなったことを認識してないんじゃないでしょうか

 

本当にかわいそうです

 

供養は、監督の作品を紹介することだと思います。

佐々部監督の劇場映画作品はほとんど見ていますので

お勧めの作品を紹介させていただきます

外出しなくても、ネットで観られる作品が沢山あります

 

Amazon Prime Video以外で観られる作品もありますが、参考にして下さい

 

 

【陽はまた昇る

Amazon Prime Videoで鑑賞できます。

2002年公開
 

家庭用テレビ番組録画機(VHS)を開発した技術者たちの涙なしには見られない感動の実話

必見

「とくダネ!」で、小倉さんと私が絶賛したことで佐々部監督との交流が始まった

 

【半落ち

Amazon Prime Videoで鑑賞できます

2004年公開
 

認知症の妻を殺害した元警察官が自首。完落ち(完全自供) したかに見えたが事件にはまだ先があった。日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞の感涙ミステリー

 

【八重子のハミング

Amazon Prime Videoで鑑賞できます

2016年公開
 
監督自ら制作費を集め、作った入魂の作品。

がんと闘いながら、認知症の妻の介護を12年にわたって行った男性の実話を映画化。夫婦の絆と深い愛に観客は感動の涙

 

【チルソクの夏

Amazon Prime Videoで鑑賞できます

2003年公開
 

陸上の海外遠征で韓国の選手と恋に落ちたヒロイン。それを応援する親友たち3人、感動の青春章。根強いファンが多い

佐々部監督が愛して止まない、「ウエストサイドストーリー」にオマージュを捧げている

 

【四日間の奇跡

Amazon Prime Videoで鑑賞できます

2005年公開
 
個人的にとても好き。 

事故で両親を失った少女に寄り添いながら生きていく主人公のピアニストが、ヒロインの女性と出会ったことで体験する奇跡の感動ストーリー

 

【夕凪の街 桜の国

2007年公開
 

過去と現在2人の女性の生き方と絆を原爆をテーマに描く感動の物語。ファンが多い作品。

 

【ツレがうつになりまして

Amazon Prime Videoで鑑賞できます

2011年公開
 

夫がうつになったことをきっかけに、それまでの自分たちの姿や生活を見つめ直す夫婦。その絆と成長のハートウォーミングな感動の実話

 

【この道】

Amazon Prime Videoで鑑賞できます

2019年公開
 

詩人、北原白秋の半生を、希代の作曲家山田耕作との友情を絡めながら描く。監督の狙いは「モーツアルト」。

 

【出口のない海】

2006年公開
 

太平洋戦争時、人間魚雷として「回天」と言う特攻兵器に乗って出撃する若者たちの姿を描く悲劇主演は市川海老蔵。

山田洋次監督が執筆した脚本を勝手に書き換えて叱られたのは有名な話(笑)。

 

 

 

続いて佐々部監督が力を入れていた地方都市発信型のご当地ムービー。どの作品も低予算で作られていますが

心温まる良作です。

 

【六月燈の三姉妹

Amazon Prime Videoで鑑賞できます

2014年
 

鹿児島市の赤字経営の和菓子店を舞台に、ワケあり三姉妹の家族の絆を描く。ブレイク前の女優、吉田洋の魅力を発掘した作品

 

【群青色の、とおり道

2015年公開
 

群馬県太田市を舞台に、故郷に戻ったミュージシャン志望の主人公の成長記

 

【種まく旅人 夢のつぎ木

2016年公開
 

岡山県赤壁市の桃農園を舞台に

桃作りに励むヒロインと、東京から調査やってきた若き農林官僚の衝突と絆を描く

 

他にもありますが、今回はこの辺で・・・

 

 

 

最後に、佐々部監督が、「八重子のハミング」制作中に私に下さったメールの一文を掲載し、ここに追悼とさせていだきます

 

監督!みなさんに読んでもらいますけど、いいですよね。

天国で名優たちと作品を撮りづけてくださいね。

 

 

 

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「八重子のハミング」は8年前に書いた脚本を持ち歩きましたが、映画会社やTV局では難しいと断られ、自分で製作費を集めて作った〝自主的〟映画です。

 

製作費〇〇〇〇万円、宣伝費〇〇〇〇万円の計〇〇〇〇万円です。(笠井の判断で伏字に)

 

筆頭プロデューサーもボクです。

脚本と監督も。

 

そして、チラシ、ポスター、公式HPなどの宣伝の責任から、劇場の交渉も自分でやっています。

 

 

初めて、命がけで映画を作っています。

 

                               佐々部 清

 

 

映画への最大限の愛を注いだ佐々部さん、安らかにお眠りください。

 

 

でも…

多分、休んでないだろうな。

 

 

 

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