本日 2月3日、3回目の抗がん剤5日間24時間連続投与が始まります。

 

それを前に、これまで2回の抗がん剤治療の結果報告が主治医の先生からありました。 

妻が駆けつけてくれ、2人で説明を聞きました

いろいろな映像を見せてくださって「治療は順調に進んでいます」。

妻は目に涙を浮かべて「よかったね」と何度も言ってました。

 

「本当ですか?ありがとうございます」

私も笑顔で先生に頭をさげました。

「予想よりもがんの消え方が悪いですね」

そう言われたらどうしようかと内心ドキドキでした。

 

妻からは事前に「私が一緒に聞いたほうがいい?」と。

通常は、「いや、ますみは来なくていいから」なんですが、

今回ばかりは心細く「できれば来てほしい」と頼んでしまいました。

 

しかし、結果は杞憂に終わりました。
ところが妻が帰宅してからこんなラインを送ってきたのです

 

 

 

 

…焦りました。

見抜かれていました。

さらにたたみかけるように

 

 

私の複雑な心の内をなんでわかったのだろう。

嬉しい結果に笑顔で対応していたつもりだった。

 

でも内心は、「本当に、がんは、消えていっているのか?」

 

あいかわらず食欲はそこそこで、

一般の患者さんの半分の「ハーフ食」でお腹はいっぱいになってしまうし、

食べただけで疲れてしまって横になってしまうし、

さらに次の3回目の抗がん剤治療は今までよりも厳しいものになるというし、

入院はまだまだ2ヶ月半は続くし

 

先生には、ひたすら感謝しています。

滅多に笑わないクールでクレバーな方。

きっと、心の底から喜べるのは、この先生から

「退院していいです」

と、言われた時なのかなと思うのです。

 

なので、自分では笑顔をつくりましたが、心の底からの笑顔ではありませんでした。

それを妻はちゃんと見破っていました。

 

そもそも妻と出会ったのは、大学3年生の終わり。

「アナウンスアカデミー」というアナウンサー養成学校で同じクラスになりました。

とてもか弱い、迷い猫のような、かわいらしい女の子でした。

(おっと過去形でごめん(^_^; )

 

その時は何もなかったのですが

日本テレビやテレビ朝日の最終試験が近づくところで再会。

“周りがみんな敵”という緊張感の中での再会のシチュエーションというのはかなり心が動くものです。

就職活動中なんですが、告白して交際を始めました。

 

友達からは非常に評判が悪かったです。

「リクルートナンパ」と言われ、最低の男というレッテルが…()

自分でもそう思いますよ。

もし息子が就活中にそんなことしてたら

「お前何考えてるんだよ!」

ですよね!

 

でも、あの時はバブルでね。

(↑時代のせいにしてる)

運良く私はフジテレビ、

妻はテレビ東京に就職することができました

 

その後、か弱かった私の「彼女」は「妻」となり、3人の男の子の母となりました。

 

新人時代、当時大人気だったバラエティの道に進もうとしたら

「バラエティの人気は番組の人気です。あなたが人気なわけではありません。

勘違いしないで報道や情報番組の仕事をきちんとやったほうがいい」と妻。

その言葉通りにしていたら、新ワイド番組「タイム3」のアシスタント司会に。

 

入社10年目ぐらいに情報番組の偉い人から

「言うこと聞かないなら、情報番組では使わない」

と言われたときには

「だったら情報番組やめればいいじゃん。これだけ頑張ったんだから」、さらりと妻。

その言葉通り報道に異動になったことで、夕方のニュースのメインキャスターに。

 

私が悪性リンパ腫になったと聞いて

「そんなわけない。すぐにセカンドオピニオンを受けて!大丈夫よ」

と妻。

泣くどころか私の背中をどんと押していく妻となっていました。

 

前にも書きましたが、私はセルフプロデュースに長けているという指摘を受けますが、実はそれ以上に「妻というプロデューサー」が私のそばにいるのです。

 

妻プロデューサーは、私の心の内なんて簡単にお見通しだったのかもしれません。

 このブログも、誤字脱字があるとすぐにラインが来ます(ニュースデスク時代の原稿チェックの習慣?!)。

 一方で、「家が片付かなくて大変〜よ!」と、入院中の私に普通に不満をもらす、そんな妻です。

 

 彼女はジューンブライド。

今年、30周年の結婚記念日になんとしても退院していたい。

 

仕事以外のもう1つの目標はそこにあります。

治さないとね!

 

今日は節分です。

 毎年、赤坂の豊川稲荷で豆まきをしていますが、

今年は妻1人で、私の分まで頑張って豆を撒いてもらいましょう。

 

私の血液の中の「鬼は~外!

 

心の底からそう思ってます。 

みなさんにも、たくさんの福が来ますよーに!

 

赤坂:豊川稲荷…また行きたい!              (撮影:石川正勝)

 

【お知らせ】 本日2月3日発売のAERA(アエラ)に、

妻のインタビューが掲載されています
良かったら彼女の話も聞いてみてくださいね

 

 

 

 

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