ロンドンブーツ1号2号の田村亮さんの復帰会見がありました。
亮さんとは、プライベートでの知り合いということもあって
個人的に心配していました。
今回つくづく思ったのは、相方の淳(あつし)さんの存在の大きさです。
こんなに懐が深く、友達思いの人だったとは…。
今回のことがあるまでよくわかっていませんでした。
淳さんは年末に放送された「ワイドナショー」のスペシャル番組で
亮さんが不祥事をおこした時、何があってどう思ったのかを、ここまで話すか!というくらい包み隠さず、笑いを取りながら(ここが重要)話していましたが、
それに先立って、亮さん復帰のための会社も作っていました。
優しさとともに、とてもクレバーなビジネスマンであると再認識。
これまでは「はっきりモノを言う、あんちゃん」ぐらいのイメージ(スミマセン)だったのですが、みなさんと同じように、
「淳さんがいなかったら、亮さんはこんなにスムーズに復帰できていなかっただろう」と思ったのです。
しかも2人揃っての会見は、亮さんが深刻になりすぎず(←ここも重要)とても温かなものでした。
今日、文化放送「田村淳のNewsCULB」を聴いていたら、淳さんが実に細かくその事を考え会見を開いていたことを話していて、大変感心しました。
私はそれを聞きながら、フジテレビアナウンサーの軽部さんのこと想っていました。
軽部さんと私は「男おばさん」という映画紹介番組を20年続けています。
最初はCSで、その後、地上波の深夜番組で、そして再びCSに戻り、今は「フジテレビチャンネルTWO」と「日本映画専門チャンネル」の2波で放送しています。
リピート放送を含めるとほぼ毎日どこかの時間帯で放送しているというヘビーローテーションが自慢の番組です。
【フジテレビTWO】
https://otn.fujitv.co.jp/b_hp/915200085.html
【日本映画専門チャンネル】
https://www.nihon-eiga.com/program/detail/nh10006061.html
ロンブーさんとまではいきませんが、それでも他局にはいない
20年組んできた唯一無二の局アナコンビ。
軽部さんは間違いなく私が1番好きなアナウンサーで、ちょっと言いづらいですが“親友”だと思っています。
軽部さんと私が、ボケとツッコミを変わるがわる務めて映画トークを展開する、マニアックでありながら笑いの絶えない番組です(←例によって自画自賛)。
実は今、映画紹介番組って地上波では1つもないの知ってましたか?
その昔は「水野晴郎の映画がいっぱい」「淀川長治 映画の部屋」「ショウビズTODAY」なんてのもありました。
今は「王様のブランチ」や「めざましテレビ」などコーナーで取り上げる番組だけなんです。
ですから「また地上波でやってほしい」という要望は多いんですよ。
その「男おばさん」がこの秋、存続の危機に立たされました。
原因は私。フリーなってしまったからです。
所属事務所には「『とくダネ!』と『バイキング』は降板しても構わないが、
『男おばさん』だけは続けさせて欲しい」とお願いしていました。
私にとって、映画はライフワークだからです。
軽部さんもそれを心配していろいろ動いてくれました。
スタッフの尽力もあって番組は続きました。
が、しかし!
今度は私が「がん」になってしまったんです。
ロンブーの亮さんと同じく長期休業に入ってしまう。
こんどこそマズイ。
その事態に再び、軽部さんは心を尽くしてくれました。
その相方の事を想う姿が、私には淳さんと重なって見えたのです。
きっと軽部さんも淳さんと同じような気持ちだったのかなと。
最終的には病気が治るまで後輩の渡辺和洋アナが私の復帰まで、
代行を務めてれることになりました。
軽部さんだけでなく、カズや、番組スタッフには本当に感謝しています。
(頼んだぞ!カズ)
よく「笠井さんは、軽部さんの先輩でしょ?」と言われます。
本当は私が2期後輩です。
ただ軽部さんに対する私の態度がデカイので(笑)そう見えてしまうのでしょう。
こんなことがありました。
落語家の林家正蔵さんがこぶ平時代に、3人で食事をしたんです。
こぶ平さんは「笠井さん」と私に話しかけ、「そうだよね、軽部」と軽部さんに答えていました。
しばらくして、たまりかねた軽部さんが
「こぶ平さん、なんで笠井のことは“さん”付けで、私の事は“呼び捨て”なんですか?私の方が先輩なんですよ」
「えー本当に?笠井さんは笠井さん。軽部は軽部でしょ?」
もう大爆笑でした。
でも本当に先輩なんです。
私は、面白さをねらって、ゲスト俳優に突っ込み、勢いだけのトークを展開することが多く、それはそれでウケるのですが、時に軽部さんに、
「今日のは失礼だった」としっかりと叱られます。
特に、私は飲み会で寝てしまう癖があり、飲まない軽部さんに、しばしば怒られます。
(特別公開 : 酔って爆睡の笠井)
でも、アナウンサーって40歳も過ぎると、スタッフから注意されることも少なくなるので、軽部さんの存在はとても大切なのです。
一方、私も負けてはいません。
めざましの軽部さんのコーナーを見て「今日は良かった、今日はつまらなかった」と正直に言うようにしてきました。
今回の田村亮さんのしてしまった事、公に嘘をついたこと、この信用を取り戻すには、まだ時間がかかると思います。
しかし、
「淳さんという相方がいてよかったな」
そう思う時、
「自分には軽部さんがいる」
そう感じることが出来るのです。
次の抗ガン剤治療は さらにキツイものになるそうですが
私も再び軽部さんの隣に復帰できるよう頑張ります
2019年のそれぞれのベスト5です(12月公開作品を除く)。