妻と三男が来てくれました。
三男はいつもの無表情でしたが、何か、妻がうれしそう。
妻「じゃーん」
ベッドの上の机に出されたのは、「フツーのたまご焼き」。
に、見えたのですが…
「○○くん(三男)が作りました」
我が耳を疑いました。
「おばあちゃんに教わって、食べてもらいたくて、作って来た」
と、三男。
もう、それを聞いた瞬間に、抱きしめたくなりましたが、
そういう行為があまり好きでない三男なので(笑)、
我慢、我慢。
気になったのは、こっちは、とっても嬉しいのに、なぜか三男がテンション低めだったこと。
でも、そんなことに構ってられません。
早速、試食です。
食べようとしたとき、三男は思わず、
「どう味?ショッパかったら、ショッパイって言ってよ。」
どうやら、塩加減を間違えたよう。
でも、これが旨かったんです。
「たしかに、おばちゃんの作るたまご焼きよりは塩味がきいてる。でも旨いよ」
普段、物事を行動に移すのが苦手な息子なのですが、私のために、わざわざおばあちゃんのところにたまごやき焼きを教えてもらいに行って、手作りのたまご焼きをプレゼントしてくれるなんて…。
感動でした。
砂糖を入れ忘れて、塩だけで作ったたまご焼きだったとしても、私は
「旨い!」と、言ったでしょう。
でもね、ホントに美味しかったんです。しかも
「これ、とろみが生きてるじゃん」
私の好きな固くない、トロトロの部分が残ってる極上のたまご焼きだったんです。
「良く作ったね~!」
ここで、はじめて、やっと三男が笑顔になりました。
三男らしいリアクションです。
よほど、塩加減が納得いかなかったんでしょう。
次男なら、結構料理が上手いのですが、出来上がりがどんなでも、
「すごいでしょ、僕が作ったんだよ、早く、早く食べてみて」
長男なら
「ほら、作ったよ。まずいかも。旨い?それはよかったね」
と、終始クールの可能性大。
まあ、兄弟全然性格違いますから。
とにかく、三男の笑顔がほんとに、うれしくて、
病気にならなかったら、こんな感動得られなかったかもしれません。
妻の名誉のために、付け加えると、妻は、クリームシチューを作って持ってきてくれました。
いつもありがとう。
家族以外からも、お見舞いに沢山プレゼントを頂きました。
中でも、Tシャツはうれしいですね。
入院生活はパジャマなので、中に着るカラフルなTシャツが気分を盛り上げます。
これは
「めざましテレビ」のTシャツ。
見たことないと思ったら、
どうも、「VS嵐」の時に、「めざましテレビチーム」が出演した時のお揃いのチームTシャツのようなんです。
レアものですね。
ネットで売ったら高いでしょうね(←売らないよ)。
こちらも病室に届いた、大好きな「スターウォーズ」Tシャツ。
ファンならだれでも知っている、決めゼリフがプリントしてあります。
フォースの力で、がんも消えるといいな。
あ、だからと言って、「Tシャツ下さい」とおねだりしてるわけじゃないですからね。
病人が、もらいもののプチ自慢してるだけなんです(笑)。
で、頂きものの中で、一番うれしかったのが、これです。
自筆の手紙が添えられた、青のストール。
手紙を開けた瞬間に、目が眩むほど驚きました。
「うそー!」
と、病室で叫んでしまいました。
それは、私にとって、とてもとても大切な人からの贈りものでした。
信じられなかった。
思わず「病気になってよかった!」と言ってしまったほどです。
人間の感情ってほんとに、不思議だなと思います。
告知の際に
「かんべんしてよ。なんで俺が」と失望していた私が、
「病気になって○○」なんて口走るんですから。
「足し算の縁」パワーは、侮れません。
絶対に復帰してやる!との思いを新たにしました。
誰からのプレゼントか?
知りたいですか?
ナイショ。