引き続き、点滴を続けたまま抗がん剤治療2日目です。
なめてました。抗がん剤。
初日の午前10時に副作用を抑える薬などの点滴をスタート。
11時からいよいよ抗がん剤。どんな劇薬が体の中に入るのか、ビクビクしてました。
やっぱり、怖いものですね。
でもその嫌な気持ちを紛らわせてくれたのは、バイトの前に病室に寄ってくれた大学4年生の次男です。
明るい息子とたわいのない話をしてると、CVポートのおかげもあって抗がん剤注入なんて忘れてしまうんです。
しかし、異変はすぐにやって来ました。
注入30分後。
顔がかゆい。
すぐに撮った写真ですが、わかりにくいかな?
顔があかくなり、両頬大きな蕁麻疹(じんましん)がボコッとできて、どんどん大きくなっていくんです。体もかゆくなってきた。
副作用でしょう。
すぐにナースコール。
「抗がん剤中断しましょう。アレルギーを抑える点滴に変更します」
看護師さんの判断が素早いのに驚きました。即断即決。頼もしかったデス。
すると、30分後、ミルミル蕁麻疹が顔から引いてゆきました。
今の薬の進歩に驚くばかりです。
抗がん剤再開!
一時は、このまま全身のかゆみと闘うのかと構えましたが、その後は、順調。
それどころか、今朝になると体の痛みがほとんどなくなっていたんです。
早朝、トイレに立つときも、これまで腰の痛みで立ち上がるのにとても苦労してたのに、今朝は、すっと立てた、2か月ぶりの事に驚きました。
「え!今、『いててて』って言わないで起き上がれたよ!」
その次に感動です。
「これが、抗がん剤なのか!」
「いいクリスマスイブになりそうw」
しかし、しかし、昼になっていきなり体調がおかしくなってきました。
しんどい。
体に鉛を入れられたよう。
何もしたくない。
考えたくない。
横になりたい。
そこで改めて思いました。
「これが、抗がん剤なのか‥・」
なんでこんなことまで書くかと言うと、皆さんのメッセージの中に、
「きつい時はきついって言ってください」と言うメッセージがホントに沢山あるんです。
特に闘病中の方からのメッセージには返信をしたいのですが、それだけの体力がなくてごめんなさいね。でも、しっかり届いてますから。
メッセージを読むのには時間がかかりますが、心があったかく、そして強くなったように感じます。本当に感謝してます。
それから蕁麻疹とか、こんな写真自撮りまでして…て思うかもしれません。
でも、30年以上テレビマンやってると、「ここ映像撮っておかなきゃって」瞬間的に
思ってしまうんですよね。
職業病なんです。
全く苦ではありません。
むしろ、「とくダネ!」デスクの時代から原稿を書いている時に、
「画(え)がないの?」っていう方がストレスなんです。
サンタの帽子は入院前に、何かに使えるかもしれないと、こっそりダイソーで買っておきました(バカ?)。
そしたら、クリスマスイブだから家族がやってくるというので、驚かせてやろうと待っていたのですがあまりの体調の悪さに、この格好のままベッドに2時間半寝込んでしまって…。
様子を見に来た看護師さんを驚かせてしまいました(笑)。
そりゃそうですよね。
抗がん剤2日目に何やってるんだと。
やって来た家族はサンタが寝込んでるんで大爆笑。
一気に病室がにぎやかになりした。
妻と高校生の3男と石川カメラマン。
現在、面会制限がかかっていますが、石川さんは特別な人。
妻が3男を出産した際、分娩室で私と一緒に(カメラマンとして)息子の誕生を見届けてくれた友人。
つまり、私と同じ時間、3男の成長を見届けてくれているんです。
そんな大切な人たちが我が家には何人かいます。
クリスマスプレゼント一杯もらってしまいました。
何歳になってもうれしいものですね。
さらに嬉しかったのは、夕食の病院食。
家族が大きな「骨付きモモ肉」を買ってきてくれてほおばっていますが、
病院食のメインディッシュも「骨付きモモ肉」!
さらにデザートはケーキ。
そんな細やかな心遣いが気持ちを暖かくしてくれました。
今日クリスマスイブに思いました。
やっぱり、家族なんです。
自分の気持ちを最後に救ってくれるのは。
いつもは喧嘩が絶えない激烈家族。
「ストレスの素!」
なんて思ったことも何度もあります。
ですが、こんなにも自分の助けになってくれるなんて…。
今朝、朝食を届けに来てくれた若い看護師さんにいいました。
「イブの夜が非番で良かったですね」
「でも…自宅で父と母と祝うんですよ」
彼氏がいないことを自虐的に表現したのでしょう。
「でも…今の僕にとっては、それも素敵なことですよ」
「そうですね!」
その笑顔がとてもよかった。
皆さん。
皆さんは今日、どんなクリスマスイブでしたか?
家族が帰ったあとは、再び体調不良がぶり返して、腰の痛みが増してきました。
じゃあ、なんでブログなんて書いてるの?
と、思うかもしれません。
それは皆さんがメッセージで「入院中は好きな事をしてください」って沢山沢山よせてくださってるからです。
書くのがしゃべるのと同じぐらい好きなんです。
「僕はしゃべるためにここ(被災地)へ来た」というテレビでは語れなかった東日本大震災のノンフィクションルポを産経新聞出版から
「僕はしゃべるためにここ(被災地)へ来た(増補版)」という文庫本を新潮文庫から出したくらいです。
今、山下達郎さんのベストを聞きながら、書いてます。
腰の痛みも忘れられるし、書いてると疲れるから、眠れます。
案の定、長文になりました。
はあ、ぎりぎり間に合った!
誤字脱字はあとで修正します!
では、良いクリスマスを!
*Merry Christmas!*