こんにちは。 

等身大の自分だからこそ面白く生きられる。 

『小福の風』メッセンジャーの

みうらきょうじ です。 


 菱川師宣の
『見返り美人図』
をご存知かと思います。 

 世界的に有名な肉筆浮世絵です。 


※見返り美人図 (出典 Wikipedia)

 この『見返り』
何の見返りかというと 

 誰かに声がけされた

『反応』の見返りではなくて、


 自分の着物の柄を
見返り、 

「どう?いいでしょう。」
と存在感を誇示している

自己顕示的な『見返り』 

との説があります。 


 今回のテーマは

この『見返り』
について触れます。 


 先日、在米経験を持つ市長の対談を観ました。 

その中で彼は

 " 日本のプレゼンス(存在価値)

 海外(アメリカ基準)からみて低い。

 自治体レベルから新たなプレゼンスを

 開拓していきたい"


旨のお話をされていました。 


 今、多くの外国人が来日していますが、

それはあくまでも

文化、風情、円安などが要素になっていて、

日本自体の『プレゼンス力』
は相対的に低いということ。 


『オ・モ・テ・ナ・シ』の世界でGood

にすぎない。


 いざ『日本』の存在感は

「どう?いいでしょう。」
と見返りしても 

「別に。」
と一蹴されるのが現状。 


 つまり国際競争力が低くなった日本を

独自な一自治体の取り組みから変えていこうとする、広大なヴィジョンです。 


素晴らしいです。


 ただ、みうらは

この『プレゼンス』ということばが 

『見返り美人』の
態度と通ずるような氣持ちになりました。 


 『プレゼンス』というのは 

他者評価だけで成り立つのか、 

という点です。


 政治の世界は
『目に見える世界』です。 

判断、行動、結果
が1セットになっています。 

 このセットのなかで 

賞賛と批判が

絶えず
揺らいでいる世界。 


 それがプレゼンスの要素です。 


 誰しもがもつ

利権という『自分の利益』

との妥協点をどのように調整するのかに

骨を折ります。 


プレゼンス力を評価する重要なポイントです。 


 何かこう書くと政治というのは 

創造性がない世界に感じますよね。 


これは、当然です。 

政治が『最大多数の最大幸福』

目指すようになっていますから 


 妥協
すなわち多様化した利害への

見返りの世界
だからです。 


どうしても
必然的なキーワードになってしまいます。


 政治家は有権者に投票に反映する何をしたのか

 有権者は政治家に何を求めるのか 


 それぞれに『見返り』を
求めています。 


 『人のお世話にならぬように。
 

 人のお世話をするように。
 

 そして見返りを求めぬように』 



これは 明治、大正時代に活躍した

政治家・後藤新平さんの言葉です。 


 アメリカ基準のプレゼンスも大切ですが、

自らが

『見返りを求めない』マインドづくり

って 成熟した政治土壌だと思いませんか。 


 これは
政治家だけでなく、

我々、有権者もこうありたいものです。 


そんなの理想だよ!


と感じられるかもしれませんが

注目してほしいのです。


私達は

人知れず


人に尽くして見返りを求めないことを『プレゼンス』にしていた人がいたお陰で『今』を生きていることを。 



あなたの身近で大切な人も
そんな方でしょう。

今回も最後までお読みいただきまして

ありがとうございました。