1.はじめに
信州大学男子ラクロス部 関係者各位
日頃より大変お世話になっております。11世代OBの植木です。昨年度に引き続き、今年度もHCを務めさせていただくことになりました。
今年度のチーム発足にあたり私の想いを書かせていただくことになりました。拙い文章ですが、どうぞよろしくお願いいたします。
2.25シーズンを終えて
1部昇格を果たした23シーズン。
目標には届かなかったものの、入れ替え戦に勝利し1部残留をした24シーズン。
そして、「BREAK」のスローガンのもと東海制覇という高い目標を掲げて1年間活動してきた25シーズン。
結果はご存知の通り、入れ替え戦で敗戦を喫し2部降格となりました。
正直な話、入れ替え戦のビデオはまだ見られていません。
引退していった4年生、残された部員たちは既に前を向いて動き出しています。
そんな中、自分も日々の仕事や習慣にしているトレーニングなど、やるべきことに集中できているとは思います。
でもどこか後悔というか、もっと違う結果にできたんじゃないか、そんな思いがぬぐい切れないでいます。
部員たちがこの経験を糧に前に進んでいけるよう、試合後には偉そうに色々と声をかけてきましたが、誰よりもあの時の敗北を受け入れられていないのは自分かもしれません。
選手にかける一言、出す1つの指示、そして選手・スタッフ1人1人を信じて任せる事。それらが大きく試合の結果に反映される。
試合の勝ち負けだけじゃない。大学生活4年間という、まさに人生の大きな分岐点。それさえも決めてしまいかねない。
本当に当たり前のことで、それこそがコーチという志事の醍醐味であり、難しさであり、責任。
自分は今回の試合でその責任を果たすことができませんでした。
最後に悔しい気持ちで引退させてしまった4年生のみんなに本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
3. 26シーズンに向けて
昨シーズンの途中、現幹部の数名から今シーズンのHC継続の打診を受けました。この段階で既に私はHCを退こうと考えていました。
理由はいくつかありますが、HCを引き受けて以来、チームが目指す目標を1度も達成できていないことが一番大きなものでした。
自分がこのままコーチを続けていても、信州は次のステップに進むことはできない。新しい風を吹かせてくれる存在がこのチームには必要だと考え、そのことを幹部たちに伝えました。
そしてその後、先述のように入れ替え戦に敗北しました。自分の中には後悔、チームには2部降格という結果を残したままチームを去ることになるのか。
罪悪感にも似たような感覚がありました。
そんな中、先日改めて幹部陣からHC打診の連絡がありました。未だHCを続けていくことにポジティブな気持ちは持てていませんでしたが
「このまま負けて終われない。」
「自分を育ててくれたこのチームのために今できることは何か。改めて考え行動できるチャンスをもらったのだ。」
と自分なりにこの機会を解釈しました。
引き受ける時そんな言い方してなかったじゃん。
と、幹部たちに言われそうですが、これが今の気持ちです。
さて、今シーズン目標は「2部全勝 FINAL4出場」です。
昨年度の東海制覇という目標に比べると低い目標設定になっているじゃないか、と考える人も多いかもしれません。
しかし、一昨年度の目標である3強の一角を崩すこと、そして昨年度の東海制覇を目指す中で、信州はFINAL4へも進出できていないのが現状です。(完全に余談ですが、私の記憶が正しければ、信州が最後にFINAL4へ出場したのはちょうど10年前の13世代が最後だったと思います。)
つまり、少なくとも求められるのはこれまで以上のチーム作りと結果だということです。
練習はもちろん、チーム作りにおいてもこれまで以上に厳しいものをチームに、そして何より自分に要求し続けなければなりません。
時にはラクロスを楽しめなくなる時も来るかもしれません。というか確実に来ます。
そんな時こそ今シーズンのスローガン「Voice」を常に思い出してほしいです。この「Voice」に込められた願いは、これまでみんなが語ってくれた通りです。
このスローガンを本当の意味で体現できたとき、信州が素晴らしいチームに成長し、新たな舞台へ足を進めることができる。
そんな風に思っています。
昨年度のキックオフブログでもお伝えしましたが、家庭や仕事など自分を取り巻く環境はここ数年で大きく変化し、ラクロスに割く時間はごくわずかに限られています。
しかし、そんな中でもこのチームに対して自分ができる事は何かを考え、行動していきたいです。
4. おわりに
ここまで読んでいただきありがとうございました。信州大学男子ラクロス部に関わる全ての皆様、機会があればぜひグランドに足を運んでいただき、試合や練習を見に来てやってください。
そして皆様からの「Voice」を選手・スタッフに届けてあげてください。それがこのチームの力になります。
支えて下さる全ての方に結果で恩返しできるよう、チーム一丸となって1年間戦い抜きます。
今後とも信州大学男子ラクロス部をよろしくお願いいたします。
HC 植木裕大