はじめに、日頃より信州大学男子ラクロス部を支えてくださっているOB・OGの皆様、保護者の皆様、関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。
遠方から試合会場まで足を運んでくださる応援、苦しいときにもかけていただいた励ましの言葉は、僕が最後まで戦い続ける大きな支えとなりました。
OB・OGの皆様が積み上げてこられた想いの上で活動できたことは、僕の誇りです。
現役として一区切りを迎えるにあたり、これまでのご支援に深く感謝いたします。
今後とも変わらぬご声援のほど、よろしくお願いいたします。
こんにちは。信州大学男子ラクロス部4年AT #0 浜中爽楽です。
みきとから引退ブログのバトンを受け取りました。
彼は1年生の頃はよく辞めるなんて平気で言っていたのに、最後までチームの中心で走り抜いた男です。
なにかと人を遊びに誘っては巻き込み、こっちの予定なんてお構いなしで引っ張り回してくるところもあって、手のかかる存在でした。
割とバカなところも多くて、周りを本気で心配させることもありました。
それでも、不思議とみきとの周りにはいつも笑顔が集まっていました。
ふざけているように見えて、実は誰より熱いものを持っている。言葉だけではなく、最後はきちんと行動で示してくれる。そういう人間です。
そして、プレイヤーでただ一人、役職を持たずに活動してきた存在でもあります。肩書きこそなかったにもかかわらず、常にチームの中心にいて、人を動かし、雰囲気をつくっていました。その姿は本当に頼もしいものでした。
そんなみきとに何度も救われてきました。ありがとう。
あとは約束のコーラ1ダース待っています。
受験も終わったで遊び誘ってくれ。
お次はそうたにバトンを渡そうと思います。
自分のことが大好きなそうたです。自分の調子が良かった日の話や、自分のプレーの話を何度でも楽しそうに語ってくれるタイプで、正直こちらとしてはそれさっきも聞いたぞということもありました。それが良さなんですけど。
そうやって表では自分の話ばかりしているように見えて、実際には後輩の面倒をよく見ていたり。 軽いように見えて、割ときちんと責任感を持って動ける人です。
引退ブログを書く上で彼はデータが飛んでしまって、1回目に書いたものより熱く書けるかわからないと言っていましたが、最終的にはちゃんと自分の言葉で残してくれるはずだと期待しています。
またルーレット旅行せなあかんな。
ここからは僕の想いを述べさせていただきます。
正直、自分が今こうして引退ブログを書いていることにまだ実感がありません。
ただ、この文章はいろいろな方の目に触れると思うので、できるだけまじめに向き合って書こうと思います。
普段、文章を書くことは得意なほうだと思っているのですが、気持ちがなかなかまとまらず、何度も書き直しました。(ギリギリまで待たせてしまい申し訳ないです。)
うまく言葉にできない部分や拙いところもあるかもしれませんが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。
大学に入ったら部活に入ろう。それだけはずっと決めていました。どうしてそこまで強く思っていたのか、今となっては正直はっきりとは覚えていません。
ただ、当時の自分はまぁサッカー部に入るんだろうなーと何となく思っていました。サッカーはずっとやってきた競技だったし、好きだったし、自分の延長線上にはそれしかない気がしていました。
そんな中で流れが変わったのは、新歓の時期の夕方でした。サッカー部の新歓に顔を出す前に、広場でだらだらしていたとき、19世代主将の諒太さんに声をかけられました。ご飯あるよと誘われて、気づけばそのままサッカー部の新歓をすっぽかして、男子ラクロス部のナイターに行くことになりました。
当時はラクロス興味あります!なんて言っていましたが、本音を言えばあのときラクロスのことなんて何も知りませんでした。ただ、先輩に誘ってもらえて、ご飯も食べられて熱いな、くらいの感覚でした。
それでも、少しクロスを触らせてもらって実際に動いてみると、かなり楽しかったのも覚えています。
とはいえ、頭のどこかではサッカーのほうが好きだし、ずっとやってきたのはサッカーだし、最終的にはサッカー部に入るんだろうなと思っていました。思っていたはずなのに、気づいたらその日のうちに勢いでラクロス部に入部していました。ほぼノリと空気感だけで、人生を決めた瞬間でした。
もちろん不安もありました。高校の頃から抱えていた腰のケガはまだ完全じゃなかったし、一年間まともな運動から離れていたブランクもあったので、本当に自分は大丈夫なのか、と正直かなり心配でした。親も当然同じ以上に心配していました。
正直、こうして振り返ってみると、自分のラクロスの始まりなんて本当にその程度の理由でした。
ノリと勢いで入っただけのものが、気づけば4年間続きました。途中で投げ出さず、最後までここにいられたという事実だけは、自分の中でちゃんと誇れることだと思っています。
1年生の頃は、ただがむしゃらでした。右も左も分かってないのに、とにかく毎日が新しくて、できないことができるようになるたびに勝手に嬉しくなって、のびのびやっていた時期でした。純粋にラクロス楽しいなと思えていたのは、あの頃がいちばんだったかもしれません。
2年生になると、少しずつ自分の立ち位置みたいなものを意識するようになりました。上に食らいつきたい気持ちもあったし、後輩も入ってきて、なんとなくもう下の立場だけではいられないなという感覚も出てきて。
それでもどこか余裕もあって、部活も僕生活も、ある意味いちばんバランスよく過ごしていたのが2年生の頃だった気がします。いい意味でそれなりにやれていた時期。
3年生になってからは、正直、一番しんどかったです。結果がついてこない焦りとか、自分自身に対する失望とか、このまま続けて意味があるのかという迷いとか、全部まとめて一気にのしかかってきたのが3年目でした。
本気で引退しようと考えていたのもこのタイミングでした。
21の引退飲みで端っこの机でこうすけとじゅんじに辞める話してたなぁとか今思えば懐かしいです。
それでも迎えたラストイヤーは、考え方が少し変わりました。大きいことは言えないし、全部を完璧にできるわけでもないけれど、最後なんだから、頑張れるところまで頑張ろうと思ってグラウンドに立ち続けました。
辞めるのはいつでもできるけど、続けるのは今しかできないなと言い聞かせました。
その背景には、自分で言った言葉への責任もありました。後輩が辞めたいと言いに来たとき、やれるところまでやって、それでも無理だったらやめろと返しました。逃げるな、とまでは言わなかった。無理をしろ、とも言わなかった。ただ、それでもう一歩だけ踏ん張ってみろ、ということは伝えました。
それを言った以上、自分だけ先に投げるわけにはいかないな、とも思いました。
自分はもういいや、とは言えなかった。グラウンドに立ち続けることそのものが、自分の言葉に対する責任になりました。
4年生の1年間はきれいな気持ちだけでやっていたわけじゃないです。
楽しいから、好きだから、勝ちたいから。それだけじゃ持たない場面も普通にありました。
しんどい日も、思うようにいかない日も、結果が出ない日もありました。それでも踏ん張ったのは、ここでやめたら全部中途半端で終わる、それだけは嫌だという気持ちで最後までやり切った今になって思うのは、最初はノリで入ったこの部活が、いつの間にか自分の逃げ場じゃなくて立つ場所になっていたということです。
自分の意思で選んで、自分の意思で残って、自分の意思で終われたことは、胸を張っていいことだと思っています。
結果という意味では満足いくものは残せませんでした。勝ちたかった試合に勝てなかったことも、掲げていた目標を達成できなかったことも、今でも悔しいし、そこは素直につらいです。数字や成績だけで見れば、胸を張れるような4年間だったとは言えないかもしれません。
ただ、最後の瞬間までチームの一員としてグラウンドに立ち続けること、役割を果たそうとし続けることには、常に自分なりの意味がありました。
この4年間は、思い通りにならないことと向き合い続けた時間でした。計画通りに進むことの方が少なく、理想通りにいかない場面のほうが圧倒的に多かった4年間だったと思います。
それでも、その都度自分がどのように在りたいのか、どんな形で責任を持ちたいのかを考え続ける時間にはなりました。結果だけでは語れないものが、確かに自分の中には残っています。
そして、その時間は決して自分ひとりだけで積み上げられたものではありません。僕が悩んでいるときに声をかけてくださった方がいて、支えてくださった方がいて、見守ってくださった方がいました。どの場面にも、必ず誰かの存在がありました。
ここからは、その方々への感謝をお伝えしたいと思います。
1年生の頃からご指導いただき、本当にありがとうございました。
僕たちのために忙しい中時間を割いて、練習や試合に関わってくださったことは、決して当たり前のことではないと感じています。
特に、重要な試合の場面でコーチボックスに立っていてくださったときの安心感は本当に大きいものでした。4年間ありがとうございました。
19の皆さん
19の方々はとにかく優しかったという印象が強く残っています。
ラクロスの事なんて一ミリも分からないところから、 ラクロスという競技が本当に好きになりました。
そして同時に、信州大学男子ラクロス部というチームそのものも好きになりました。
ここでこの人たちとやりたい、ここにいたい、と思えたのは、間違いなくあの時の4年生がつくっていた空気があったからです。
あのときの4年生がいたから、今の自分があります。ありがとうございました。
21の皆さん
引退後もコーチとして顔を出してくれて、練習に来てくれたことが本当に嬉しかったです。プレーを見てもらえるのはもちろん、 グラウンドでまた会えること自体が心の支えになっていました。
あの距離感で、あの温度で見てくれる先輩が一つ上にいてくれたことは、すごく心強かったです。ありがとうございました。
一心さん
自分に0番を託してくださったこと、本当に大きかったです。
あの番号を託された時、「ここで投げ出すわけにはいかない」という気持ちが生まれました。
それは単に0番というだけではなく、それが一心さんの番号だったからです。
その番号を自分が背負う以上、途中であきらめることも、中途半端な形で終わることも許されないと強く感じました。
その思いが、自分をもう一度前に立たせてくれて、そこから先も踏ん張り続けることができました。
一心さんがいてくれなければ、僕はこの形で引退というところまで辿り着けていませんでした。
本当にありがとうございました。
家族
この4年間を振り返ると、まともにいい報告よりも、またケガしたーみたいな連絡ばっかりしていて、そのたびに心配をかけたなと思っています。本当に申し訳なかったです。
それでも試合を観に来てくれて、本当に嬉しかったです。ちゃんとプレーしているところを見てもらえたことは、今でもすごく覚えています。
正直なところ、もっと呼べばよかったなという気持ちもあります。もっと見てもらいたい場面もあったし、ちゃんと元気にやってるところをもっと見せて、少しでも安心させたかったです。
それでも、自分が最後までラクロスを続けてこられたのは、間違いなく家族の存在があったからです。心配させることのほうが多かったと思うけれど、支えてくれてありがとうございました。
きっとこの先も心配させることしかしないだろうけど、よろしくです。
ここからはこのチームを託すことになる後輩のみんなに伝えたいことを書かせていただきます。
一年生
まず、数ある部活の中から男子ラクロス部を選んで入部してくれて本当にありがとう。
半年間、みんなの成長を間近で見ることができて刺激をもらっていました。
この先、いろんな壁にぶつかると思います。練習がきつい日もあるし、うまくいかなくて本気で悔しい日もあるし、正直「もういいかな」って思う瞬間も絶対に来ると思う。それは全然悪いことじゃないし、むしろそこまで本気で向き合えてるってことだと思っていい。
大事なのは、そのときに一回踏ん張れるかどうか。逃げずにもう一歩だけ前に出てみると、その先には君たちにしか見えない景色があるはずです。
あのときやめなくてよかったって胸を張って言える日が、ちゃんと来ます。
まだ大学生活は始まったばかりだけど、気を抜いてると本当に一瞬で終わります。僕自身、2年生なんてあっという間でした。
なんとなく過ごすと、気づいたときにはもう引退の番が来ています。だからこそ、部活も学業も遊びも含めて、全部に全力で向き合ってほしいです。期待してます。
二年生
来シーズン君たちは3年生になって、ついていく側ではなく、引っ張っていく側になると思います。
これから求められるものも責任も、確実に今より大きくなっていきます。
ただ、その準備はもうすでに始まっていて、実際にそれに向き合っている姿をここ最近ずっと見ています。
最初は下級生らしいかわいさが前に出ていたけれど、今はもう任せられるなと思わせてくれる存在になっている。その変化が見られたことを、素直に誇りに思っています。
君たちの代は本当にいろんな色があって、キャラも考え方もバラバラなのに、それがちゃんと一つのまとまりになる瞬間がある、一緒にいて本当に楽しい代でした。
この先、背負うものが増える分、気負うことや不安になることも絶対にあると思う。
でも、それは君たちがちゃんと前に立とうとしている証拠でもあるから、怖がらずに進んでほしい。君たちなら大丈夫だと思っています。しっかり頑張ってください。
23を頼みます。
三年生
まずは、最後までついてきてくれて本当にありがとう。3年間、一緒にラクロスができて、そして君たちが後輩でよかったと心から思っています。
どの代より一緒に過ごした時間が長くて、勝ちたい時も苦しい時も同じ側で戦ってきた仲間でした。
気づけば、もう君たちがラストイヤーになります。本当にあっという間だったと思います。
この先は、チームの中心に立つのは間違いなく君たちです。周りをまとめる場面も増えるだろうし、ときには理不尽だと思うことも背負わないといけないと思います。
最後の一年を悔いなく終えるために、本気でぶつかって、本気で勝ちにいってください。妥協しないでください。やりきったと思える形で終わってください。
その全力は、今の君たちにしか出せないものです。言い訳も後回しもなく、ラクロスにぶつかれる時間は、本当にこの一年だけです。
だからこそ、迷わずにやってください。
今やらなかったことは、この先もう二度と取り返せません。今しかできないことを、今やりきってください。
最後に、同期のみんな4年間お疲れさま。君たちに出会えて良かったです。
ありがとう。





