どんな盆栽にも必ず流れは存在します。
模様木はもちろん、直幹や双幹などの多幹樹形、その他株立ちなどにも。
大きな樹にも小さな樹にもあります。例外なく。
私は以前からブログに書いていますが、誤魔化した樹が大嫌いです。
最近、SNSや雑誌、動画などで色々な盆栽を見る機会が増えてきましたが、その中で流れに違和感がある樹がたまにあります。
幹は右に傾いているのに頭は左・・・・・・・。
差し枝や受け枝でバランスをとっている樹は別として、枝がないのに無理やり残った枝を幹流れの逆側に振っている樹には違和感しかありません。
私が思う樹造りの基本。
一の枝が差し枝の場合、流れは一の枝の向きになる。
2の枝が差し枝の場合、一の枝は食い付き枝などの受け枝にし、2の枝向きが流れとなる。
下枝が全くなく、上に残った枝一本で形を作る場合、幹の傾き側に頭を作る。
双幹樹形は、子幹を一の枝として作る。(流れは子幹側になる)
盆栽はセオリーに沿って樹を造って行くもので、たとえ自己流でも樹造りの基本は踏襲するべきだと思っています。
それを怠る事は盆栽の歴史そのものを否定する事になる。
それは盆栽の席飾りにも同じことが言えると思います。
基本があるからこそ、創作的な飾りが生きてくると。
心にすっと響く盆栽と違和感しか感じない盆栽、その答えは風を造りに風を感じられるかどうかだと思っています。
獅子頭です。
左流れですが、一の枝は右側です。
よって食い付き枝に。
二の枝を差し枝にして作ってます。
ただね・・・・・・・・、所詮誤魔化しなんですよね・・・・・。
みんなから言われました。
『何故、継がなかったの?』
後悔先に立たずですね。