先日、浪速区役所の大会議室で、「地域見守り会議」が行われました。
見守り会議、いったい何を見守るの?
と、疑問に思われる方もおられるでしょう。
詳しく書くと説明が長く難しくなるので、以下の通り、趣旨をざっくりと書いてみました。
「地域見守り会議」は、
地域住民の皆さんと専門職や関係機関が協働し、
それぞれの地域に合った見守り体制を構築していくことを目的に開催します。
具体的には、「地域における見守りネットワーク強化事業」で作成している『要援護者名簿』をもとに、
①地域にはどのような支援を必要とする人がいるのか、
②その人たちに対してどのような見守り・取り組みができるか、の2点について主に検討する会議です。
近年、都市化や少子高齢化、家族形態の変化、単身世帯の増加、人々の価値観や生活スタイルの変化などが進んでいます。
地域の繋がりは薄れ、子育てや日常生活に関する相談相手がいなくて悩んだり、身体的な衰えにより外出機会が少なくなったり、認知症や介護、孤独死など生活上のさまざまな問題を抱える方に対して、住民の信頼関係に基づく支え合いを通した福祉による安全・安心な地域づくりを進める取り組みです。
地域見守り会議は、浪速区役所、浪速社会福祉協議会などが中心になり、町会長や民生委員を交えて行われました。
前半は大学の先生による基調講演があり、地域見守り会議についての説明がありました。
後半は、地域ごとに『要援護者名簿』をもとに、抜けている方がいないか話し合いが行われました。
新世界でも、
あそこの家のお婆さんは一人暮らしかも。
息子さんと二人で住んでるらしい。
あそこの家のお爺さんは入院されてたけど、今は退院されてるのか知りませんか?
もしも災害があったら連絡できる人は近くにいるかどうか心配ですね。
など、短い時間の話し合いでも、ちょっと心配だなぁと、頭に浮かぶ人が何人もおられました。
地域見守り会議に参加してみて、現代社会において、身近な問題だと実感しました。
昔からお住まいの地元の人なら、どの家に高齢者がいて、一人でお住まいか、家族と一緒か、少しは解るものですが、マンションにお住まいの方については、なかなか把握するのが難しいところがあるでしょう。
昨年から今年にかけてのコロナ禍では、人と接する機会が減ったことも見守り活動を難しくさせています。
また、要援護者名簿の作成や保管、情報共有について、プライバシーなどいろんな課題があるようです。
しかし、ふだんの何気ない挨拶、ちょっとした立ち話、一人一人が日常的にできることも多い気がします。
実は、今から10年近く前だったと思いますが、ある整骨院の先生が、近所に住む一人暮らしのお年寄りの方がこの1週間ほど来られていないと心配されて、警察に連絡したところ、家の中で亡くなっておられたことがありました。
当時、警察や救急車が集まり、たいそうなことになってました。
その方は、ほぼ毎日、整骨院に通われていたそうです。
先生とも世間話をされたり、その人の日常の様子はよく解ってたようです。
整骨院や喫茶店など、お年寄りが日常的に利用されているお店は、地域のお年寄りと近い関係にあり、そのようなお店とも積極的に連携をとっていき、協力してもらえる関係作りをしていくことも大事だと思います。
新世界見守り会議に参加してみて、今更ですが、地域の人々の繋がりの大切さを考えるきっかけになりました。
■浪速区社会福祉協議会ホームページ/見守り相談担当
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