約半世紀の間、新世界の移り変わりを見続けてきた美容室☆ | 「新世界」の情報ブログ

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写真は新世界市場の南入口、土曜日の夜、「新世界宵市」が行われている時の様子です。



シャッターが閉まったままの店舗が並ぶ新世界市場を、昔のように賑わいのある商店街にすることを目標に、土曜日の夜には新世界宵市、日曜日の昼にはWマーケットが行われています。


新世界市場の南入口を出て、少し南へ歩いた場所に、川上美容室があります。



昨年9月の台風によって、表のテントが破れてしまったので、今は真新しい黄色いテントになっています。

川上美容室は、今年12月10日で、創業49年を迎えるそうです。

創業当時は、高度経済成長期の真っただ中でした。

川上美容室のママさんによると、新世界市場は活気があり、新世界だけでなく、西成や住吉から、わざわざ新世界市場まで買い物に来られる人もおられたそうです。

新世界市場に多くのお客さんが来られ、賑やかだった時代、その周辺も人の流れがあり、新世界市場という一本の線だけでなく、面として賑わいがありました。


当時、川上美容室の近くにもいくつかの美容室があり、朝の開店前からお客さんが待っていることもありました。

ママさんによると、玄人さんが多かったそうで、すなわち、クラブやラウンジなど、夜のお仕事をされている女性客が多く、美容室は夜まで休む間も無いぐらい忙しかったそうです。


時代の流れとともに、新世界市場は廃業するお店が増え、従来のような賑わいが無くなり、周辺の街もしだいに活気が無くなりました。


現在、新世界市場では、既存の店もありますが、新しいお店もチラホラできてます。

新しいお店は、従来の市場にある業種にこだわらず、多岐にわたります。

土・日曜日になると新世界市場を再び活性化していこうと、新世界宵市、Wマーケットが開催されています。

また、新世界市場には民泊も増え、新しい新世界市場の形態ができつつあります。


川上美容室のママさんは、

まさかこんな状況になるとは予想することができなかったですが、今も開店当時から来られているお客さんがおられ、予約して来てくれるので、店を閉めるわけにはいかず、一週間に1〜2日だけでも営業を続けています。

と、おっしゃってました。


古くからのお客さんは、かなり高齢の方が多く、今さら他の美容室を探すことも難しく、「お店を辞めんといてな。私が死ぬまでは続けてな。」と言われるそうです。


新世界は、大阪を代表する観光エリア、観光拠点として、多くの観光客で賑わう街というイメージが膨らみ、新しい店舗が増え、若い世代の人が増えているのが目立ちます。

しかし、高度経済成長期を支え、約半世紀の間、新世界の移り変わりを見ながら、お店を続けてこられた方がいることも、私の記憶に留めておきたいと思います。

川上美容室さん、健康に気をつけて、これからも末長く頑張ってください。




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