PECSについて3回目ですね。
前回書いた通り、PECSの初めの段階では食べ物を使ってトレーニングをします。
お菓子などから始めて、色々なもので要求できるようにしていきます。
なぜPECSがいいのかというと、
「手話よりも簡単で、色々な人に伝わりやすい!」
手話はたくさんの手の動作を覚える必要があります。
しかし、模倣が難しい子だとなかなか身につけるのが大変ですよね。
覚えるのも大変!
なので、模倣を必要としないPECSは子どもにとっても色々と広範囲で使えるわけです。
そして、
「色々な人に伝わりやすいということ。」
これに尽きる!
手話はわかる人にしかわからないというのが現状です。
その子が将来1人でいる時に、何か困ったことが起こった。
誰かに伝えないといけない。
そんな時、周りに手話を理解できる人がどれだけいるでしょうか?
私はあまり手話はわかりません。
手話が悪いわけではないです。
それを身につけてコミュニケーションを取れる人はそれで取ればいいのですから。
ただ、手話が出来ない人はどうしましょう?
文章が書ければいいです、でも書けない人は?
なので、そういう子のための PECSです。
ただ、PECSにも欠点というか、面倒な点があります。
それはカードを挟んだブックを常に持ち歩かないといけないということです。
そして、大量のカードを作らないといけないと言うこと。
手話は「手」一つでできるコミュニケーションです。
利便性はかなりいい。
でも PECSはカードがないとダメなわけですね。
なので、PECSが無い時でも、誰かに要求ができるように、出来れば「指差し」や「要求行動(手を2回叩くなど)」など、最低限のジェスチャーは身につけた方がいいです。
そういったことも含めてPECSをもっといろんな人に知ってもらいたいなと思っています。
特別支援学校の先生に。
児童発達支援の先生に
そして、言葉の遅れでコミュニケーションが心配なママとパパに。
簡単な本だと、自閉症児と絵カードでコミュニケーションーPECSとAAC-第2版
本格的にやるなら、絵カード交換式コミュニケーション・システム トレーニング・マニュアル 第2版
がいいと思います。
少しでも言葉の遅れで悩んでいる人が減りますように!