映画「清須会議」を観ました。
正直なところ、そんなに期待をしていなかったのですが・・・。
単に面白おかしく作られた時代劇映画だと思っていましたが、意外や意外、期待と想像以上に面白かった三谷映画でした。
本能寺の変で信長亡き後、誰が織田家の実権を握るかを決める為の清洲会議。結構史実に基づいて作られており、歴史好きであれば個々の人物像を思い起しながら、より一層楽しめる内容だと思います。
ひとつだけ気になったのは、大泉洋扮する藤吉郎が、浅野忠信扮する前田利家を「犬千代」と呼ぶのですが、当時は「又左」と言っていたはずで、彼を犬千代と呼ぶのは限られた人物だったはずです。
映画の内容は戦国武将としての悲哀のようなものや、その時代であればもしかしたら言ったかも知れないと思われるような台詞等もよく練られていたように思います。
その時代に何を考えて生きてきたか、そして未来に何を見ているかで、それぞれの生き方が自ずと決まってくると思います。
当時の武将も然り、君主から命令されて同じように動いている武将でも、ある武将は命令された事を黙々とこなしていき、ある武将はそういった中でも自分の未来を考えながら生きていく。
ある日突然絶対君主が亡くなってしまった時、命令を黙々とこなしていた武将は目標を探さなければならず、生き方を模索していた武将は目の前が開ける。
そして、それ以外の武将は自分の未来をどの武将に預ければよいかを模索する・・・。
それらが上手く表現された面白い映画でした。
観に行った日は500以上ある客席はほぼ埋まり上映中は笑いも起こりました。
あまりにも豪華で贅沢なキャスト陣、それぞれの個性が没個性となることもなく、うまい具合に組み合わさっていたのには感嘆しました。
大泉洋さん、これまで演技はいまいちだと思っていましたが、(ファンの方ごめんなさい。)今回は違いました。
なかなか迫力もあり、ベテラン俳優とも決してひけを取らない演技は素晴しかったです。
ほな!