百英雄伝

 

総評です

 

評価:72点

オススメ:★★☆☆☆

 

『幻想水滸伝』の精神的続編として鳴り物入りで発売された本作。

やはり、仲間集めが楽しい。

仲間の総数は、幻想水滸伝の最大108人を越える最大120人!

どのキャラクターにも強烈な個性があり、

「あれ、こんなヤツいたかな?」

というキャラはほとんどいませんでした。

ストーリーで活躍するキャラ、

戦闘メンバーとして強いキャラ、

戦争ユニットとして有能なキャラ、

施設を管理・運営するするキャラ、

サポートとして便利なキャラ、

ギルド(素材集め)要員として役立つキャラ、

と役割も豊富で、大量のキャラが腐らないのはほんとうに作り込んでいます。

この大量の魅力あふれるキャラで、「ああ、『幻想水滸伝』が帰ってきた!」と感慨深くなりました。

 

一方、

システム周りはお世辞にも良いとは言えません。

『幻想水滸伝』シリーズは、システムの不便さ、不具合の多さ、などが悪い意味で「名物」とされていましたが、

 

そんな悪しき伝統まで引き継ぐ必要はないだろ!

 

というのは声を大にして叫びたいところ。

とくに、移動が遅いのは非常に困りもので、

サポート枠は移動速度が二倍になるエアがほぼ固定でした(アクセサリーのダッシュブーツを装備という手もあるものの、ひとつしかないアクセサリー枠が埋まるのは痛い)

いろいろと役に立つサポートスキルをもったキャラがいるのに、これはもったいない。

「移動速度は通常でも十分早く、エアがはいるとものすごく速くなる」と調整するか、サポートキャラは3人まで選択可能とか、そういう調整はしてほしいところでした。

他にも、セーブポイントが少ない、パーティ編成ができる場所が限られている(道中はザコを一層できる仲間を入れ、ボス戦の前に単体攻撃に優れたキャラにチェンジする、というのがやりにくい)、道具の所持上限が少ない(カバン屋の見せ場を作るためでもありますが)、ダンジョンに回復ポイントがない、などなど……。

本当に令和の新作か!?

「あのころのRPGを再現する」という同じようなコンセプトで開発された『オクトパストラベラー』などは、見た目は懐かしいもののシステム周りは現代に合わせて快適になっているので、こちらもそうしてほしかったところ。

こういう不便な懐かしさはいらなかったのに。

 

そして、一番問題なのはストーリー。

『幻想水滸伝』シリーズは、そのとにかく不便なシステムでありながら、それを補ってあまりあるほど素晴らしいストーリーで名作とされていました。

しかし、今回は「悪くはないが、特段よくもない」平板なストーリーだったのが残念。

これでは、懐古趣味の年寄りには勧めらても、若いユーザーにはオススメできないですね。

 

ストーリーに関してはもう少し述べたいことがあるので、つづきます。