引き続き

オリジナルのイースⅡ(PC88)

イースⅡが評価されたのは、システム面だけではなく、ストーリーも優れていたからでした。

このころは国産RPGの黎明期であり、

RPGもストーリー重視のものはまだ少なかったですね。

海外のRPGは、システム重視のものが多く、

ドラクエもストーリーが評価されるのはⅢから、FFもストーリー重視とされるのはⅡで、奇しくもイースⅡと同年。

PCゲームの人気シリーズ「サーク」なども翌年なので、この88年前後は国産RPGがストーリー重視という方向へ発展していく時期ということなのでしょうね。

「イースⅠ」はストーリーの前半で、容量が足りないなどの問題もあり、あまりストーリーに関しては不完全燃焼気味だったものの、

Ⅱで完結することにより、ストーリーが評価されることとなりました。

欲深い人間による業。

生活を便利にするための道具に依存し、やがて心まで支配される愚かさ。

しかし、それを乗り越え新たな未来を切り開いていくのもまた人間。

Ⅰ・Ⅱあわせて20時間程度と短いストーリーながら、

人間の持つ光と影を見事に描き出していました。

そして、ED。

すべての敵を倒し、

諸悪の根源である黒真珠を破壊し、

平和になった、紛れもないハッピーエンド。

しかし、どうしても避けられない別れ。

ハッピーエンドでありながら、あまりにも切ないそのEDは、

ゲーム史に残る名EDとして、いまなお多くの人々の心に感動を与えています。

 

次回は、そのストーリーにかかせないヒロインを紹介します。

 

その後、ファルコムはストーリー性をさらに重視した「英雄伝説」シリーズを制作し、看板作品となりました。

イースシリーズはある時期から、「アクションは素晴らしいがストーリーはおまけ」という評価をされていましたが、

Ⅷ以降はストーリーの方も再び評価されるようになっています。