前回、少し触れたので
今回は
ドラえもん(FC版)
発売年月日:1986年12月
対応機種:ファミコン
ジャンル:アクション・シューティング
開発:ハドソン
オススメポイント
・ひとつのソフトに異なるルールのゲームが3本のお得感
・映画(大長編)『ドラえもん』の世界観をうまく再現
気になるポイント
・難易度は高い
・ところどころホラー
「ワンワンパニック」が下手するとクソゲー扱いされるのに対し、
本作は「良作」扱いされています。
藤子作品のファミコンゲームで良作扱いされているのは本作と「忍者ハットリくん」くらいでしょうね。
「キテレツ大百科」などはクソゲー扱いされ、「パーマン」は2まで出ているにも関わらず知名度はめちゃくちゃ低いです(内容も……)。
他の藤子作品が基本的に日常のなかの「少し不思議」なのに対し、
『ドラえもん』は映画(大長編)のおかげで非日常な世界が違和感なく描けるという強みがありました。
「キテレツ大百科」は、キテレツの発明品で悪夢の世界へ行く……という、「どこがキテレツ大百科じゃい!」って感じでしたからね。
本作は、
『のび太の宇宙開拓使』
『のび太の大魔境』
『のび太の海底鬼岩城』
の三本を原作としています。
ひとつの映画の世界が1ステージとなっており、全2ステージですが、
1ステージが結構長いためボリューム不足感はありません。
そして、特筆すべきポイントは
ステージごとにゲームのルールが異なる
という点でしょう。
ステージ1は、トップビューとサイドビューを行き来しながら進める、アクションゲーム
ステージ2は、シューティングゲーム
ステージ3は、サイドビューのみのアクションゲームとなっています。
ひとつのソフトで3種類のゲームが遊べるという、非常にお得感のある内容でした。
また、おなじみのひみつ道具が多数アイテムとして登場します。
そして、主要キャラはもちろん、敵キャラも映画に登場したキャラをモチーフにするなど藤子ワールドに合うようデザインされていることもあり、プレイヤーは『ドラえもん』の世界に入り込むことができるのです。
回復アイテムがドラ焼きであることも、万人が納得ですね。
欠点としては、
やはり難易度が高い事。
ノーヒントで隠し通路を探さなければならない、アイテムの隠し場所を知らないと後で苦労する、などの探索要素の難しさ、
敵の攻撃が激しい、などアクション面での難しさ、
と異なる種類の難しさが束になって襲い掛かってきます。
また、ときどき妙に不気味な演出などもあり、子どもには辛い面も。
ステージ3のウミヘビは、登場するとBGMが「♪チャラ~ン、チャラ~ン」と不気味なものに変わり、画面を切り替えてもしつこく追ってくるというトラウマ級の敵です。
しかも、「お守り」でしか倒せないというおまけつき。
ステージ3は、アイテムの所持数に制限があり、他に優先度の高いアイテムが多い、というのも悩みどころです。
このように、欠点も多いものの、それを上回る魅力があることが名作と評価された理由でしょうね。
あすはまた別のゲームを取り上げます。