引き続き

ライザのアトリエ 〜常闇の女王と秘密の隠れ家〜

 

 

アトリエシリーズ最新の本作ですが、

いままでのシリーズにはないリアルタイム形式の戦闘システムです。

かつてのFFシリーズを知っているひとには、あれを想像していただくとわかりやすいでしょうか?

詠唱時間などはなく、基本的にコマンドを選んだ時点で行動が発動するのは異なりますが。

コマンド選択中にも時間は動き続けるので、

モタモタしたり迷ったりしていると、敵に行動されてしまいます。

また、強力な攻撃は次の行動までに待機時間が長い事がほとんどなので、

それも考えながら動かしていくことになります。

操作キャラはアタックメンバー3人の中から一人だけ選び、あとはオートですが、

操作キャラの切り替えは常時可能なので、キャラの行動開始の直前でうまく切り替えて行けば、

効率よく指示を出していくことが可能です。

 

アイテムも、一回使ったらなくなる使い切りタイプではなく、

装備させているものは何度使ってもなくなりません。

もちろん、アイテム使用のポイント(AP)があり、強力なアイテムほどAPを多く使用するので、

無制限に使用できるわけではありません。

しかし、なくならないというのはやはり魅力的であり、いろいろなアイテムを試したり、ザコ戦で苦戦するときなども惜しまずに強力なアイテムを使用することも躊躇なくできます。

道中で使わないアイテムを使用制限する(コンバート)することによりAP回復ができるほか、ファストトラベルが便利で拠点に戻っても回復ができることもあり、ガンガンアイテムを使ってもなんとかなるバランスとなっています。

 

ただ、やはりというか、その代わりにアイテムの装備はかなり少なく、多くても4種類となっています。

しかも、アイテムの装備付け替えは拠点でしかできないため、いくらファストトラベルが便利とはいっても手間であることは間違いないです。

さらに、強力なアイテムは一定の器用度がないと使用できないため、アイテム中心に戦いたいなら後半は器用度の高いライザやアンペルが必然的に固定メンバーとなります。

また、リアルタイム戦闘のせいでじっくりとアイテムの性能を考えながら使用するのは難しくなっています。

このように、アイテムが主役のゲームでありながら、アイテムがやや使いにくい戦闘というのは少し問題があるかもしれませんね。

 

●やりこみ要素

今回のやり込みの目玉は、「採取地調合」でしょう。

アイテムが手に入ると、特定の素材が大量に手に入る特別な採取地を調合することができます。

ここ以外では手に入りにくい素材もあるものの、やらなくても攻略やクエスト達成は可能であり、やり込み要素としての側面が強いです。

また、採取地にはパスワードがあり、パスワードをひとから教えてもらう事で効率よく高レベルの採取地へ行くことができます(もちろん、それ相応のジェムが必要ですが)。これは、ネットでの情報収集を前提としたもので、オンラインゲームでなくとも、別のプレイヤーと繋がることができるというアイディアですね。

ゲーム中のシステムで他のプレイヤーとやり取りできるようにすると、いろいろと面倒が起こりやすいですが、これならば問題は少ないというメリットもありますね。

 

 

総合的に見て、

やや戦闘システムがこなれていないという問題は感じましたが、

アイテム調合システム、キャラデザ、シナリオなどどれも高い水準を維持していると思われます。

BGMはあまり高い評価を得られていないようですが、自然豊かな風土とマッチする優しい楽曲が多く、個人的には好きです。

ただ、戦闘システムが忙しいこともあり、戦闘BGMはあまり耳に残らないのが残念なところです。

 

次回は、グラディウスシリーズといきましょう。